『40代を後悔しない50のリスト』 (大塚 寿 著)

『40代を後悔しない50のリスト』 ‐1万人の失敗談からわかった人生の法則

『40代を後悔しない50のリスト』  (大塚 寿 著) 

著者:大塚 寿
出版社:ダイヤモンド社
発行:2011/02
定価:1,500円


【目次】
序.一生の中で40代が重要な理由
1.この10年で何より大切にしたいこと
2.プレイングマネジャーとして本当に必要なこと
3.忙しいだけで終わらないために工夫すること
4.人生を左右する「人付き合い」で知っておくべきこと
5.年相応に学ぶべきこと
6.会社・社会と向き合い続けるために考えておくこと

  • ■人生の折り返し地点の10年にどのような心構えで臨むか

     人生80年とすると40代は折り返し地点。その10年をどのような心構えで過ごし行動するかによって、その後の人間的な魅力が半減したり、逆にそれまでの挫折や失敗を取り返し順風満帆な日々を送れるようになったりする。本書の著者自身、40代で「攻め」の姿勢に転じたことが、その後の人生軌道を大きく変えたという。著者は、社会人になってから出会った経営者や管理職1万人以上から「どうして成功できたのか」「ビジネスパーソンとして大切なことは何か」などの話を聞いてきたが、そのほとんどが「40代への後悔」を語ったという。本書は、その1万人以上の話から著者がつかみとった「40代で後悔しないための生き方」を50のリストにまとめたもの。会社組織の中で、あるいはプライベートで周りに振り回されることの多い年代に、どのように自分の人生を歩むべきか。本書のリストは、40代に限らず「転機」のときの姿勢や行動のためのヒントにもなる。

  • ■8割は「守り」でいいから残りの2割は「攻め」の姿勢で

     周りに振り回されないためには、自分にとっての優先順位をブレずに持ち続けることが大切。そこで著者が勧めるのが、いまの自分にとって重要なことを「円グラフ」に描き出すこと。「どのような人生を送りたいか」「何を大切にして生きていきたいか」という割合を円グラフに配置していく。著者の場合は、5割以上が「自由」、続いて「カネ」「世にテーゼ」という順だった。このグラフによって行動の指針が明確になるのである。
     1万人以上が何に後悔しているのか、というとその多くが「チャレンジしなかったこと」だったという。著者は40代に突入するときに「攻め」に転じたが、そのときの心のシェアは80%が「守り」で、「攻め」は20%だった。「8割は守りでいいから2割だけは攻めろ」と言われたほうが肩の力を抜いてチャレンジし、確実に行動に移すことができる。若さにまかせた「がむしゃらさ」だけでない戦い方もあるということだろう。

  • ◎著者プロフィール

    1962年群馬県生まれ。株式会社リクルートを経て、アメリカ国際経営大学院(サンダーバード校)でMBA取得。現在、オーダーメイド型企業研修を展開するエマメイコーポレーション代表取締役。著書に『リクルート流』『25歳からの社会人力』『職場活性化の「すごい!」手法』『20代のうちに知っておきたい100の黄金ルール』(以上PHP研究所)、『30代を後悔しない50のリスト』(ダイヤモンド社)など多数。