『シニアはまだ眠らない』  ‐かけがいのない自分史をどう完成させるのか?(加藤 敏明 著)

『シニアはまだ眠らない』  ‐かけがいのない自分史をどう完成させるのか?

『シニアはまだ眠らない』  ‐かけがいのない自分史をどう完成させるのか?(加藤 敏明 著) 

著 者:加藤 敏明
出版社:カナリアコミュニケーションズ
発 行:2015/03
定 価:1,300円(税別)


【目次】
1.シニア世代の出会いはチャンスを生む
2.シニア世代の選択肢
3.シニア世代は悩む
4.シニア世代の分岐点
5.シニア世代が覚醒しなければ
6.シニア世代の活用術(ジョブ・ヘルパー)
7.シニア世代の気づき‐カウンセラーの資質について
8.シニア世代に伝えたい物語

  • ■自分の旬に年齢は関係ない

     超高齢化社会を迎え、年金の減額、医療保険の値上げ等シニアへの風当たりが厳しくなっている。これからシニア世代を迎える人々は、自分のリタイア後のパイをどのようにゲットするのか、後悔が待つ先延ばしを止めて何か手を打つ必要がある。本書は、キャリアとメンタルのカウンセラーとして多くの相談に当たってきた著者が、シニア世代がこれからの活動や社会との繋がりを得るためのヒントを紹介している。
     著者は、キャリアコンサルタントの資格取得を機に55歳を前にして独立した。既に十分シニアと言われる年代である。この年齢での独立は無謀と思われがちだが、誰もが自分の内にビジョンを育て行動を起こしたときが旬なのであり、旬は自身の熟成なので年齢には関係ないというのが著者の持論である。従って、誰でもその気になれば自分の旬を迎えることができ、人生が尽きるまで活き活きと活動ができる可能性を秘めているのである。

  • ■アンテナを張り巡らせてビジネスチャンスを得る

     定年退職を迎え、自分なりの仕事を終えたということで、一旦、気持ちの整理がついたとしても、多くの勤勉なシニア世代は何かをやらなければという使命感を持っている。しかし、何を手がかりに行動を起こしたら良いのか分かっていない人が多い。まず必要なのは、自分に必要な情報をキャッチしようという姿勢である。
     現代は、スモールビジネスとしてのチャンスに溢れている。起業するケースや、NPO組織を作っての活動、またはボランティアとして社会貢献する方法もある。どの場合でも、ビジネスチャンスを考えるのなら国政に対してアンテナを張っていることが重要である。
     高齢でも現役で働いている人の表情は輝いている。自分の役割認識が明確で、生きる目的と日々こなす仕事があるからだろう。パソコンを使って売り上げを計算し、インターネットで情報を収集する80代の人もいる。ゆっくり休むのは天界へ旅立つ時で十分ではないだろうか。

  • ◎著者プロフィール

    1947年生まれ。北海道出身。高崎市立高崎経済大学経済学部卒後、医薬品商社関連で約32年勤務。2002年に株式会社就職塾を設立。翌年にNPOかながわ就職支援研修センターを設立。近年は企業を対象にメンタルヘルス関連、コミュニケーション講座、カウンセリングを実践中。一般人の就職支援セミナー等のほか、若者就労支援、ニートの親支援、障害者就労支援、高齢者ネクストライフ等の各種セミナーも手掛ける。