「団塊の世代」のデジタルデバイド解消が急務!
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久保田了司
一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表
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KK2は3.11東日本大震災発災直後より、学生・社会人・シニア三世代のボランティアスタッフを募り、岩手県気仙地方の被災地を継続的に訪問、住民自治による復興活動を後押しすると共に、今後30年で約70%の確率で発生するといわれる首都直下地震に備える「レジリエンス」について考え学んでまいりました。
10月に開催した2016年度デジタル公民館まっさき第3回活動「まっさきに学ぶ」では、中森熊野神社式年大祭に参加し、幼児からお年寄りご先祖様まで総活躍の祭りに感動すると共に、一部始終を収録アーカイブしましたのでご覧下さい。また2011年より継続する「PC・ネットよろず相談」活動では、住民の方々が抱えているパソコンやインターネットの困りごとや課題をface to faceで解決してまいりました。
中森熊野神社式年大祭PC・ネットよろず相談
我が国は65歳以上の高齢者が総人口の4分の1を超える「超高齢社会」に直面し、ICTを活用して乗り切ろうとしていますが、残念ながらICTは決して人に優しくありません。特に高齢者にとってはカタカナ用語が耳に馴染まず、○○○アップデート、ウイルス対策等事態は日々変化し翻弄されます。都会や職場では近くに居る人の力を借り解決できますが、助けてくれる人が周りに居ない地域ではお手上げです。
KK2は東日本大震災をきっかけに、1,500世帯4,400人がお住まいのここ末崎町での深刻なデジタルデバイド*に接し、その是正に取組んできましたが、これはどこの地域でも抱えている課題です。特に人数が多い「団塊の世代」ではICTが苦手な方が多いようです。ICTを活用し社会とのつながりを持ち、一定の役割を担う元気な高齢者を育むことが、若い世代への負担を減らし明るい日本の未来に向けて大きな鍵となります。KK2はこれからも高齢者のデジタルデバイド解消に取組んでまいります!
(*注)デジタル・デバイド(digital divide) パソコン・インターネットなど情報技術を使う能力の差によって生じる個人間・国家間の経済的格差。情報格差。(広辞苑より)
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