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メッセージ from KK2

KK2weekly【メッセージfromKK2】(第495号 2017年9月29日発行)by AVCC

意見を戦わせる前に、まず違いを理解しよう
~対話のすすめ~

池田 正夫
人材育成コンサルタント
KK2「しごと力道場」師範代

 KK2では、2012年から「しごと力道場」という取り組みを行っています。この「しごと力道場」では、対話力の向上をねらいとして、毎回さまざまなテーマで対話のトレーニングを行う場を提供しています。「リーダーシップ」、「チームワーク」、「主体性」等、普段よく聞くが、いざそれは何かとたずねられれば、答えが定まらないテーマにて3時間ほどの対話を行っています。
 その取り組みの中で、特に初めて参加する方を見ていて感じるのは、相手の考えに対する質問がなかなか出てこないことです。翻って、日常の仕事の場でのコミュニケーションを振り返ってみても、さまざまな場面で、お互いの正しさを主張し合い、まるで勝ち負けを競うことが目的であるかのような、いわゆる討論がほとんどになってしまっていると感じます。そこに欠けているのは、結論を出す前に、お互いの意見をより深く理解する「問い」というプロセスなのではないでしょうか。対話の根幹は、相手の考えをより深く理解するための「問い」です。
 以前、ある参加者に「なぜ質問がなかなか出ないのか」と聞いてみたところ、「質問すると相手の意見を否定しているようだから」という答えが返ってきました。なるほど、そう思っている方が多いのかもしれません。
 最近、忖度(そんたく)という言葉が世の中を賑わせています。忖度とは、「他人の心をおしはかること」という意味です。意味だけを見れば、聞こえはいいですが、相手を正しく理解せずに勝手におしはかってはいないでしょうか。

 仕事のグローバル化が叫ばれて久しいですが、仕事で関わる相手は、ますます多様化しています。それぞれの異なる文化、背景、立場を理解せずに、自分の正しさを、ただぶつけあい、正しさ合戦をした先に、より良い答えは見つかるのでしょうか。まずは、「問い」によって、お互いの考えをより深く理解し、その先にお互いが満足できる答えを導き出す。「対話」とはそんな試みです。
 次回の「しごと力道場」は10月14日(土)、テーマは「リーダーシップとは?」です。よろしければ、ぜひ、対話の場に足を踏み入れてみてください。

車座で対話する「しごと力道場」
車座で対話する「しごと力道場」

池田 正夫さん 池田 正夫
人材育成コンサルタント、 KK2 「しごと力道場」師範代
1993年慶應義塾大学卒。SEとして、金融機関等、多数のシステム構築、プロジェクトマネジメントを経験。その後(株)ウィル・シードで学校、企業等、さまざまな領域の教育活動にサービスマネージャー、講師として携わる。現在、研修講師、人材育成コンサルタントなど。

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