「霞が関」で心傷つき、「まっさき」で心洗われます。
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久保田了司
一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表
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2008年に、私たちは「霞が関」での公民館活動に「誇り」を持ち、KK2事業をスタートさせました。しかし昨今の「霞が関」の不祥事に接し、「霞が関」で活動することにいたく心が傷ついています。何といっても極めつけは「障害者雇用水増し」問題でしょうか。
2018年、奇(く)しくもKK2は、「一人一役、みんなが主役!あなたも私も活躍できる社会へ」を企画し、「生きにくさを抱える人」が活躍できる社会を目指し、活動しはじめたところでした。
8月上旬、「デジタル公民館まっさき」活動で岩手県大船渡市末崎(まっさき)町を訪ねました。この活動は、2011年東日本大震災発災後の復興支援をきっかけに末崎ふるさとセンター(公民館)にご縁を得て、何かを「出前」する活動というよりは、地域の皆様の自律したコミュニティの再生と持続可能性を支える活動を、細々続けてきました。当初5年間は国の委託も受けましたが、集中復興期間終了と共に、以降KK2の自主事業として継続しています。
当初、認定講座「竹とんぼ教室の準備と進め方(準備編)(進め方編)」というビデオを企画制作し、まっさきのお爺さんたちが子供たちを集めてモノづくり教室を開催できるよう学んでいただきました。今回、居場所ハウスで開催された「夏休み親子ものづくり教室」では約10名の竹とんぼ認定講師が、子や孫の年代の親子と共に三世代が交流し、竹を使った「水鉄砲」や「カブト虫」の作り方を指導されました。
出来上がった水鉄砲を楽しむ 竹細工のカブト虫
同じく「ITデバイド解消」を目的に続けてきたパソコン・インターネットよろず相談は、7年を経て地域の住民同士の学びあい「パソコン・ネット学習会」として育ち始めました。今回、亡くなられた肉親のPCからデータを取り出し再利用したい方のお手伝いをしましたが、winXP・winVISTAといったMS社の身勝手なOSサポート切れに直面、何とか過去のデータを活かそうと支援を進めています。
私たちは、こうした「デジタル公民館まっさき」活動を通じて、まっさきの方々の「人と人の絆と地域の再生」への営みを目にすることで心洗われています。
末崎ふるさとセンターでの「パソコン・ネット学習会」
この活動費は、毎年開催する「チャリティー霞が関寄席」の木戸銭を全額寄付いただき、これを使わせていただいております。今年は9月1日に開催され満員御礼でした。この場を借りてあらためてお礼申し上げます。
さてKK2では、9月14日(金)~15日(土)の1泊2日で「第四回 霞が関坐禅会 特別企画 長野の開眼寺へ行こう!」を開催します。KK2スタジオで開催している坐禅会を、柴田文啓さんが住職を務める開眼寺に出向き行います。お寺での作務(さむ)を体験したり、法話やディスカッションの時間も用意しています。日頃の喧騒から離れて、自分と向き合う時間を体験してください。まだ数席空きがございますので、是非ご参加ください。
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