お天道様が見ている?スマホで実感できる「AI社会」のメリットとリスク
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伊藤健二
KK2産学官連携主席研究員 明治学院大学 学長特別補佐(戦略担当)
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スマートフォンで、電車の乗換案内や地図アプリで目的地までの案内など、使っていますか?とても便利なサービスだと思います。ただ、これはスマホアプリで「位置情報サービス」を利用したものであり、皆さまの個人のIDと紐づいたデータとして蓄積されています。メリットも大いにあるので皆さん利用されていることと思いますが、アプリやスマホの企業にはそういった情報を把握されているということも認識されていますか。そういった個人の情報が色々と集められることで、個人の尊厳が損なわれる可能性もあるということが、現在のサービスというわけです。「お天道様が見てる」といいますが、今は「AIが見ている」というのが、AI社会でのITを活用するサービスのメリットとリスクですね。
「第4次産業革命下での基礎的ITリテラシー」では、業務等での課題をITやAIを使って解決するというメリットを作りつつも、リスクとしての情報の取扱いについて認識頂くことが重要です。AVCC&KK2事業説明会 2019「AI社会のリスクと日本人に求められる力」では、スマホのアプリといった日常的なレベルではなく、個人の尊厳にかかわるような例を挙げつつも、今年4月から施行になります「働き方改革関連法」への対応等、生産性向上というメリットを創造できるための人材について考えていきます。
働き方改革関連法へ対応するAI関連のツールとして、作業を自動化していくRPA(Robotic Process Automation)が注目されており、某メガバンクでは年間8千時間もの業務削減を実現、月間5.8万人分の労働時間短縮を目指している、といった事例も出てきております。KK2は、しごと力向上ライブラリとして「チームで成果を引き出すための強み引き出し術」といった250単元の動画教材を提供し皆さまに人材育成の貢献を準備しつつ、これだけは知っておきたい「個人情報保護」という個人情報の適切な扱いを推進するということも行っております。AI時代において、情報のリスクを回避しつつ、生産性向上といったメリットを享受していくような、AI活用を実現していく人材について、皆さんで考えていきませんか。
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