グローバルに広がるワインの「多様性時代」が到来
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華井弘子
エキスパート倶楽部 ゼネラルマネージャー
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いよいよあと数日で令和時代の幕明けとなり、メディアでも、平成時代を振り返って様々な話題で盛り上がっています。ワインを取り巻く環境は、平成の30年間で大きく変化し、酒類全体の消費量が伸び悩む中、ワインは拡大し続けて、日本人の食生活にすっかり溶け込んできたことを実感しています。
平成の始まりは、まだバブル時代だったことからも、ボジョレーヌーヴォーの解禁日(11月の第3木曜日)を待っていち早く飲むイベントがあちこちで夜中まで続き、大変な盛り上がりでした。それまで、日本人にはワインの持つ酸味や苦みは馴染みにくく、甘口のドイツワインの白が大人気でした。渋味のある赤ワインに慣れていない日本人には、爽やかでフルーティなボジョレーヌーヴォーはピッタリでした。
その後、赤ワインに含まれるポリフェノールが健康に良いと言われ、赤ワインが脚光を浴びるようになり、ここ数年では、コスパの良いニューワールドワイン(ワインの伝統国であるフランス・イタリアなどに対し、歴史の新しい日本、アメリカ、チリ、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチンなどのワイン)も増え続けておりグローバルに多様性が到来しています。「日本ワイン」も海外からも高い評価を得られるようになりました。
近年では輸入ワインのトップは伝統国フランスを抜きチリとなりましたが、今年2月から日欧EPA(経済連携協定)により関税が撤廃され、欧州ワインも買いやすくなりました。
昨年度開催しました『これから注目したい世界のワイン』では、新トレンドの産地やぶどう品種、造り手や味わいなどを、10種のワインを通してご紹介しています。また、今月開催いたしました『AVCC&KK2事業説明会「AI社会のリスクと日本人に求められる力」』や『第52回エキスパート・スタジオ 建設業界 経営者 河田 亮一さん』の動画も新規公開しておりますので、ぜひご覧ください。
新時代は、世界中の多様なスタイルのワインが、益々気軽に、美味しく楽しめる時代となることでしょう。
【「これから注目したい世界のワイン」でご紹介している世界のワイン10種】
①ピノ グリージョ ロゼ スプマンテ ブリュット(イタリア)
②ソーヴィニヨンブラン ツインアイランズ(ニュージ―ランド)
③ヴィーニョベルデ ソアリェイロ(ポルトガル)
④ドメーヌ シガラス サントリーニ アシリティコ(ギリシャ)
⑤甲州 テロワール セレクション 金山(日本)
⑥ルカツィテリ シャラウリ ワインセラーズ(ジョージア)
⑦ライマット アニマロゼ (スペイン)〈サクラアワード2018・ベストロゼ受賞〉
⑧エラスリス アコンカグア コースタ ピノノワール 2016(チリ)
⑨ラミニスタ キリヤーニ 2013(ギリシャ)
⑩ジェラール ベルトラン プリマ ナチュール シラー(フランス)
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