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メッセージ from KK2

KK2weekly【メッセージfromKK2】(第594号 2019年9月6日発行)by AVCC

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「日本の財政」と「将来を見すえた生活設計」を考える
 ~「全世代型の社会保障」に転換とは?~

久保田了司
一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表

 財務省主計局のご協力で制作しました新作動画「日本の財政を考える」(約4分)を公開しました。令和元年度予算の要点を端的に解説していますので、是非一度ご覧下さい。
 来月から消費税率が10%に引き上げられますが、消費税増税分はすべて社会保障に充て「全世代型の社会保障」に転換、待機児童の解消や幼児教育の無償化など、子育て世代のためにも使われることになっています。この引き上げで約4.5兆円の歳入増が見込めるそうですが、こういった日本の財政状況を把握しつつ、私たち一人ひとりの「生活」についても考えてみませんか。


図 霞が関一郎さんの給与明細と本人負担・事業主負担

 この図は、民間企業に勤める基本給基礎額50万円(単純に賞与・残業は無しとします)霞が関一郎さんの令和元年9月分給与明細です。確定拠出年金は20,000円積立て、扶養家族は専業主婦の奥様とお子様の二人とすると、税・保険等の控除合計は107,800円となり差引支給額(所謂手取り)は372,200円となります。消費税のかからない支出(医療・福祉・教育、住宅の賃貸、保険料、商品券、会費等)を除く、消費税のかかる生活費を毎月約25万円と仮定すると、10月からの家計への影響は+2%で月に5千円増となります。(※軽減税率制度やキャッシュレスポイント還元事業は煩雑なので無視します)給与明細の下の表、霞が関一郎さん本人と勤務先事業主が負担する税と保険の合計は184,588円にもなります。
 税と保険の違いを元官僚の方にお聞きしたところ、「政府が国民から徴収する点で同一、支出がひも付きかどうかの違い。年金は賦課、消費税は目的税、境界は曖昧。」とのことでした。だとすれば「全世代型の社会保障」への転換を考える時、労働者の生活及び雇用の安定のための「雇用保険」、労働者が安心して働けるための「労災保険」も含めて検討するべきではないかと愚考します。少子化が進み人手不足が深刻になる中、有効求人倍率は上がり続けています。一方、雇用保険、労災保険の特別会計を調べてみると、雇用保険「6.6兆円」、労災保険「8.1兆円」もの積立金があります。縦割り行政を超えて日本の財政を考えるべきではないでしょうか!
 先般、老後2,000万円不足するというリポートが政治問題化しましたが、金融庁が国民に伝えたいことは、「まじめに働きコツコツ貯金」ではなく「まじめに働きコツコツ投資」ということだと思います。将来を見据えた「生活設計」を考える上で、「育てて増やそう!わたしのお金 ~つみたてNISAを活用した資産形成のすすめ~」(協力:金融庁)は必見です。是非ご覧ください。

■発行元:一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)霞が関ナレッジスクエア事務局
〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-2-1 霞が関コモンゲート 西館ショップ&レストラン 3F
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