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メッセージ from KK2

KK2weekly【メッセージfromKK2】(第609号 2019年12月20日発行)by AVCC

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GAFAを支える?中国・インド人材
-遅れていないか:日本のSTEM人材育成-

伊庭野基明
KK2グローバルキャリアカウンセラー

 早いもので、21世紀の初めの20年が終わろうとしています。この20年では、PC、携帯電話、インターネットの爆発的普及が起こりましたが、同時にグローバルでの人材要件もそれまでのビジネス・金融人材偏重から、ICT人材(理系人材)の育成へシフトし、アメリカでは戦略的に「STEM教育」(Science, Technology, Engineering, Mathematics)重視という国家政策が進められました。
 「STEM教育」とは、単なる理系スキルの習得だけではなく、自分の頭で理解し考える力などの自発性、創造性、判断力、問題解決力という、AI時代に必要な次世代型コンピテンシーを備えた人材を育成する事だと言われています。
 11月18日に発表された「米国への外国からの留学生数推移データ」(IIE Open Doors-国際教育協会)によりますと、中国、インドからの学生増加も落ち着きが見られますが、同時に全数でのSTEM専攻の割合が50%を超えたと報告されています(40% 2009年、35% 2000年)。中国47.7%、インド80.0%、韓国37.1%、日本16.8%で、日本の数字は低調です。これら中国・インドの卒業生はGAFA、ユニコーン(未上場グローバル企業)などへ就職していると思われます。

 国内では、「学生の理系離れ」や、「人材市場でのICT人材不足」という話をよく聞きます。直近の中高生学力でのPISA調査ではSTEM系能力は高かったようですが、読解力は低下しており、大学、大学院での高等課程進学率や就労キャリアでのSTEM人材の拡大を期待したいところです。
 さて、KK2では、本年度、独自に開発したスマホ利用での、DPPという双方向型、対話型の教育、学びのシステムの普及に向けて、教育のデジタル化研究会を設置し5回開催しました。教育分野でのICT活用実践を通してSTEMスキル養成も含め、皆さまと共に考え、共に学び、共に担っていければと思います。

伊庭野さん 伊庭野基明
1974年慶應義塾大学卒。日本IBM、リクルート、慶應義塾大学、外資金融機関等を経て、現在KK2グローバルキャリアカウンセラー(米国 GCDFキャリアカウンセリング資格)。一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)理事

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