「一燈照遇 万燈照国」－KK2キャリア関連プログラム－
令和2年1月も既に後半となりましたが、今年は、掲題の伝教法師最澄の言葉（下記注）を頭の片隅に置きながら頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さて、昨年のKK2キャリア関連プログラムは、「キャリア相談室」では、昼間の時間帯を試験的に設定して、来談者の利便性向上に取り組みました。又、「しごと力道場」は2回開催し、ファシリテーターの池田さん考案の「対話力チェックシート」（611号参照）の活用をもう一歩進めました（次回2月15日参加者募集中）。そして、「KK2エキスパート・スタジオ」には、鎌田修広さん（レジリエンス人材育成トレーナー）、河田亮一さん（建設業界経営者）、戸枝陽基さん（ソーシャルアントレプレナー）、俣野公利さん（航空業界人事事務職）にそれぞれ登壇いただきました。
さらに、KK2が昨年の中心テーマの一つとして取り組んだ、受講者の学びの効率化をデジタル化、双方向化で実現する「教育のデジタル化研究会」には、キャリア相談室のメンバーと参加し、共に考え、共に学びました。
IT技術の進化に合わせて社会変化が加速しているとすれば、5G時代の社会変化は更に大きなものになると考えられます。そして、それはハードウエア進化の時代を越えて、人間能力にせまるAI等、アプリケーションの高度化の時代へ入ると思われます。
しかし、この変化に対応するための、人間力やしごと力の向上に向けた、教育システムの在り方への進化はあまりに遅すぎないでしょうか。知識から知恵、覚えるから考える、そして、教えるから学ぶといった発想の転換が求められる今、「科学的な学習システム」を活用した、学習者中心のアクティブラーニングが求められているように思います。
今年のKK2キャリア関連プログラムも、少しでもこの時代の変化に対応できるように創意工夫していきたいと思います。冒頭の最澄の言葉を念頭に、小さな取り組みを積み重ねることで、大きな変革へとつながる事を願っております。
注：「一燈照遇 万燈照国」（いっとうしょうぐう ばんとうしょうこく）一人ひとりは一隅しか照らすことができないが、その数が万という数になれば国全体を照らす事ができる。
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伊庭野基明