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メッセージ from KK2

KK2weekly【メッセージfromKK2】(第677号 2021年4月19日発行)by AVCC

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オンライン授業評価に関する日米比較-ハイブリッド形式への進化の予兆-

伊庭野基明
KK2グローバルキャリアカウンセラー

先週号で「早稲田大学でのオンライン授業に関する調査結果」を引いて、学生サイドの反応を元にハイブリッド形式授業*1 の実施推進も含めた今後への「6箇条」までの紹介がありましたが、本稿では先月号の続編として、講義者サイドの反応を元にした評価と課題をノーザンアリゾナ大学(アメリカ)のミッチェル・ミラー教授の寄稿 「リモート授業の1年*2 からご紹介します。

 早稲田のレポートでは、感染リスク下において、オンライン授業は概ね有益であり、課題の多さ、疲れ、孤独感はあるものの、自分のペースでの学習や復習のし易さなどEdTech*3 だからこそのメリットも報告されています。一方で、ミラー教授のレポートでは、感染リスク下においての参加可能度や実際の出席率の良好さに加え、新技術(チャット等)の利用で新たなコミュニケーションが取れるようになったというEdTech のメリットが示されていますが、同時に講義者サイドに要求された技術の習得や、ハイブリッド授業の運営、ハード、ソフト環境整備等の課題が指摘されています。


Michelle D. Miller: Professor / Northern Arizona University

 更に、「授業の録画」に関しては早稲田では学生が再生機能等を積極的に利用しており、「心配していたハラスメント等は今のところ問題はない」というアメリカの報告と符合していると見てよいでしょう。

 いずれにしろ早稲田の「6箇条」も含めて日米双方のレポートを合わせると、概ね同様な評価と課題認識がされているようですので、感染症下で半ば強制的に試みられたオンライン授業は、試行錯誤を乗り越えながら、従来型の一方向講義形式にEdTechで実現したメリットを加味した、双方向のハイブリッド形式へ変貌を遂げつつある予兆を感じます。

 毎回のご紹介となりますが、KK2におきましても実効性のある双方向型オンライン学習システムの開発とご提供に取り組んでおります。是非ご利用並びにご利用者様のご紹介をお願いできればと存じます。

*1 ハイブリッド形式授業:対面とリモートを混合して行う授業形式
*2 寄稿:The Chronicle of Higher Education /March 17, 2021
*3 EdTech:教育現場へのテクノロジーの導入による教授法、学習法の効率化

伊庭野さん 伊庭野基明
1974年慶應義塾大学卒。日本IBM、リクルート、慶應義塾大学、外資金融機関等を経て、現在KK2グローバルキャリアカウンセラー(米国 GCDFキャリアカウンセリング資格)。一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)理事

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