文部科学省がオンライン授業に関する学生調査をした結果?悪かった点・良かった点?
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伊藤健二
KK2産学官連携主席研究員
三幸学園 理事長特別補佐(戦略担当)
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「メッセージfromKK2」では、私をはじめ様々な人が「教育の質」について様々な調査を取り上げてきています。大学でのオンライン授業について、文部科学省が学生調査を行い、その悪かった点と良かった点などをまとめて5月25日に発表しました。

図:オンライン授業の悪かった点、良かった点 (出典:文部科学省「新型コロナウイルス感染症の影響による学生等の学生生活に関する調査(2021/5/25)」、無作為抽出学生約3千名、有効回答者1,744名)
「悪かった点」としては、「友人などと一緒に授業を受けられず寂しい」、「レポート等の課題が多かった」、「身体的疲労を感じた」、「対面授業よりも理解しにくい」などが4割以上になっています。一方で、「良かった点」としては、「自分の選んだ場所で授業を受けられた」、「自分のペースで学修できた」などが約7割にも及んでいます。このレポートのまとめとしては、「理解のしにくさや、人との関りがないことなど教育の質に関わる課題等により不満を持つ学生もおり、学生の声を丁寧に聞き、質の向上に努めることが必要。」となっています。「学生の声を丁寧に聞き、質の向上に努める」とは、皆さまの学校ではどのようなことでしょうか。
教育再生実行会議が「ポストコロナ期における新たな学びの在り方について(第十二次提言)」を6月3日にまとめました。「ニューノーマルにおける高等教育の姿」として、「大学等においては、今後、面接授業と遠隔・オンライン教育を効果的に組み合わせたハイブリッド型教育の確立や教育のデジタル化によるデータ駆動型の教育への転換等により、主体的な学びの質を高める取組が進展することが期待されます。」と言われています。
2年目に入ったコロナ禍で「ニューノーマルにおける高等教育の姿」として、オンライン授業も含めたハイブリッド化を進め、「学生の声を丁寧に聞き、質の向上に努める」について、学生とどのようなデータを用いて考え、学生の主体性を喚起するような施策を含んだ新たな教育を実践、再構築していけるか、問い続けていくことが重要と思います。KK2では、「KK2プログラム 教育の「質の向上」に向けた取組み」として整理をしています。皆さまの関連する教育の取組では如何ですか?

図:KK2プログラム 教育の「質の向上」に向けた取組み
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