身近な生活から知る持続可能な取り組み -SDGs入門のすすめ-
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華井弘子
エキスパート倶楽部 ゼネラルマネージャー
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東京オリンピックが開会しますが、子供達の夏休みも始まる時期となりました。まさか2年続けて夏休みの行動が制限されてしまうとは、親子共に戸惑いつつ、テレビでオリンピック観戦だけの夏休みになるのでしょうか。
さて、先月すばらしいSDGsの取り組みのニュースが入りました。3月に開催しました「食と文化講座」にご登場いただいた、真鯛養殖の株式会社タイチ様が、日本初、アジア初の水産エコラベルMEL認証を取得されました。MEL(マリン・エコラベル・ジャパン)とは、国際機関GSSI(Global Sustainable Seafood Initiative)から承認を受けた世界認証の水産エコラベルです。資源の持続性と環境に配慮しながら水産業を営んでいる生産者(漁業・養殖業)や加工・流通業者を認証し、その製品にMELマークを付けて消費者に届ける仕組みです。
写真:『株式会社タイチ 社長ブログ』より
タイチ様は、「天然資源の枯渇や海洋汚染に伴い、養殖のニーズがますます高まる中、持続可能で健康的な『エシカル養殖』という新しい取り組みに挑戦。魚粉をなるべく使わない餌の開発と『むだ餌』による海洋汚染防止と、働き方改革の為にIoTによる自動給餌を導入します。また、アニマルウエルフェアに配慮し、いけす内の魚体の数を減らし、マダイにとってストレスフリーな環境づくりにも取り組んでいます。」と発信されています。従業員8名の会社で、2020年からSDGsの宣言をされ、養殖業の発展を通して社会課題の解決に貢献されることを目指され、海のゴミ拾い作業など身近で自分達ができる事も積極的に実践されています。
私たちの生活は、コロナ禍の猛威で危機にさらされましたが、以前から懸念されていた地球温暖化、環境破壊、汚染など、SDGsへのさまざまな取り組みが必至かと思います。私自身も身近で使う衣・食・住の生活必需品がどのように造られ、リサイクルされていくかを知り、持続可能な安心して暮らせる未来に繋がるようにしたいと改めて認識を深めています。皆様、健康で充実した夏休みをお過ごしください。
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