デジタル活用力チェック(DKC)で、誰一人取り残さない、人に優しいデジタル社会を!
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久保田了司
一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表
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来月デジタル庁が発足します。WEBサイト(準備中)には『誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を。』と謳われています。私は、デジタル化は目的ではないと考えています。縦割り社会の課題を地域という面で捉え、官と民、国と地方という枠を超えて繋がるアンチフラジャイルなデジタル社会の実現に大いに期待しています。
昨年来のCOVID-19パンデミックでは、電話による公的機関へのアクセスが輻輳、高齢者や貧困層ほどインターネット利用ができず、公助へのアクセスが難しい状態が続いています(図-1)。

図-1: 令和2年版情報通信白書より 属性別インターネット利用率

図-2:令和2年版情報通信白書より 地方別インターネット利用率及びスマートフォン利用率(個人)
総務省の情報通信白書では、国民のインターネット利用は89.8%(平均)、スマホによるインターネット利用は63.3%(平均)、地域比較では南関東93.2%(スマホ71.4%)に対し、東北83.3%(スマホ51.9%)と地域間格差も明らかになっています(図-2)。誰一人取り残さない、人に優しいデジタル社会の実現には、国民の間に横たわる深い分断「デジタル・デバイド」を解消する取り組みが喫緊の課題ですが、一体誰がどうこの課題に取り組むのでしょうか?
3.11東日本大震災・原発事故発災後、KK2は岩手県気仙地区を継続的に訪問し、ネットワーク環境整備、PC・スマホ教室支援、地域情報発信支援等デジタル・デバイド解消の後押しをしてきましたが、この一年半パタッと活動は途切れています。この経験から、デジタル・デバイド解消をコミュニティの外から後押しするには限界があり、コミュニティ内で例えば、若者がお爺さんお婆さんを教えるような「学び合い」即ちコミュニティの自律自転の重要性に改めて気づきました。
KK2は皆さんひとり一人が、皆さんのコミュニティが、デジタル・デバイドに向き合い、「デジタル社会を生きるお作法」を身につけているのか?セルフチェックすることができるデジタル活用力チェック(DKC)をKK2サイトにリリースしました。30問の質問に五者択一で答えていただければ、あなたは「デジタル社会のお作法を他者に指導できるか?」「デジタル社会のお作法について他者からのサポートを必要とするか?」等を見極めることができます。チェックを受けていただいた方全員の平均値と自分のチェック結果を比較し、自分のお作法の相対的な位置付けも把握できます。是非DKCを皆さまお試し下さい。
デジタル社会を生きるお作法についてKK2は、「基礎から学ぶ 仕事に活かすインターネット」「初心者向け!しごとがはかどるExcel(エクセル)活用術」等を公開していますが、DKCの結果からどんな教材が必要なのか?把握しプログラム開発にも反映してまいります。KK2のデジタル公民館™活動を引き続きよろしくお願いします。
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