デジタル活用は国民の多様な幸福度につながりますか? 1万人調査で考えます
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伊藤健二
KK2産学官連携主席研究員
三幸学園 理事長特別補佐(戦略担当)
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9月1日にデジタル庁が発足します。「『デジタルの活用により、一人一人のニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会~誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化~』を目指しています。」とDX推進の意義が規定されています。
個人として、スマホやインターネットを使って、どのようなことをやって、幸せな経験につながっていますか。メールやSNS等のコミュニケーションですか。万歩計などのヘルスケアでの活用は如何ですか。オンラインショッピングやそのポイント活用は如何ですか。
野村総研による1万人の調査では、「身の回りのデジタル化が進むことは、生活に利便性・快適さをもたらすと思うか」ということについては、約8割が肯定的な回答になっています。
図-1: 「デジタル化に対する期待」、野村総研、2020年3月、回答者数1万人
こういったスマホ等でのデジタル活用は、「多様な幸せが実現できる」ことにつながるのでしょうか。デジタル化の推進と幸福度については、「日本の都市におけるデジタル化の進展と幸福度の関係」が100都市約1万人に調査されています。全体的にデジタル度の高いほど幸福度が高くなる傾向が見られています。なお、デジタル度は、「LINEの利用状況」「SNSの登録状況」「インターネットサービスの利用状況」「電子政府に対する賛同」「プログラミングスキルの状況」「デジタル化に対する期待」「個人情報の提供意思」等の回答を総合して算出されています。
図-2:「日本の都市におけるデジタル化の進展と幸福度の関係」、野村総研、2020年3月、回答者数1万人
メッセージfromKK2 第693号でご紹介しました「デジタル活用力チェック(DKC)」では、「IT機器の知識」、「操作」、「WEBサービスの利用」等、6カテゴリ30問で、皆さまのデジタル活用力の現状を回答者平均と比較して確認できます。是非、ご回答頂きつつ、利便性、快適性、そして幸福度も意識したデジタル化について考えてみませんか。
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