史上初・8回連続日本一!-全国新酒鑑評会において金賞酒最多受賞の福島県-
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華井弘子
エキスパート倶楽部 ゼネラルマネージャー
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東京オリンピックの招致では、「復興五輪」と提唱され、ソフトボールの大会会場などでは福島が登場しましたが、コロナ対策で復興の印象が薄らいでしまったことは残念です。開催中のパラリンピックを通して、福島の安全で美味しい食材が世界に発信される機会になればと思います。
KK2食と文化講座では、過去に福島県の日本酒や岩瀬きゅうりの生産者を応援するプログラムを開催しました。2015年に、初心者のための日本酒の楽しみ方~「新酒鑑評会金賞酒3年連続最多の福島県」では、末廣酒造株式会社の新城社長をお迎えし、原発事故による風評被害払拭の為に奮闘されたご苦労なども伺いました。福島県はそれ以降も毎年、100年以上も続く歴史あるコンクール・全国新酒鑑評会*で、金賞受賞数日本一を獲得され、今年は史上初の「8回連続日本一」を達成されました。酒造りに科学を取り入れ、ベテランの蔵人や専門家が講師を務め、若き造り手に醸造技術を指導する「清酒アカデミー」や、酒造好適米や独自の酵母の開発など、これまでの様々なご苦労や取り組みが実を結んだ結果だと評価されています。また、先月パリで、日本酒のコンクール「Kura Master」の第5回目が開催されました。960アイテムの日本酒をワイン大国フランスのホテルやレストランのトップソムリエ72人が審査員を務めるコンクールで、海外でも日本酒の注目度は年々高まっています。(今年は末廣酒造の‘ゆめのかおり’が金賞受賞)

酒類の提供が自粛中で、外食や酒類業界の厳しさには胸を痛めますが、品質の高い福島の日本酒の応援も家飲みで続けていきたいと思います。
*独立行政法人酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催で行われる国内最大規模の新酒鑑評会(第一回は1911年)。今年は福島県の17銘柄が金賞受賞。
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