「デジタル化で変わる社会」と「デジタル活用力」-これまでとこれから-
先週号で、KK2ではSociety5.0社会での「デジタル活用力」を測るツールとして開発中のKK2/DKCの新バージョンを公表しました。
さて、一般的には初めての実用デジタル(数値的)コンピューターは、1946年アメリカで開発された27トンもある巨大なENIACで、それが1990年代に個人レベルのデジタル化が、パソコンとインターネットで普及し、更にFacebook等のSNSやIoTが今世紀に入り進化したというのが、「これまで」の「デジタル化で変わる社会」の流れです。私事ですが、システムズエンジニアという仕事に憧れて、1974年に外資系コンピューター会社に就職しました。当時は、アポロ計画で活躍したコンピューターを企業活動に利用する黎明期で、航空会社の座席予約、銀行のオンライン、メーカーの物流システム等、ソフトウエアでのデジタル化で社会が変わる現場を体験しました。特に、新聞社の活版印刷の鋳物工場のような工程を、ディスプレイの自動編集に置き換える開発で、「デジタル化で変わる社会」の意味・意義を痛感した事を思い出します。
その後、メディア企業に転職した1986年から約20年のアメリカ在住期間に、今度はユーザーとして個人と社会のデジタル化を経験しましたが、9.11テロの直後に、「ブログ」を始めたところ、中東の戦場で活動する日本人記者からトラックバックがあり、驚いたと同時に改めて「デジタルで変わる社会」の未来を予見できました。帰国後は、ここKK2でグローバルキャリアカウンセラーとして「しごと力」「キャリア」の分野でのプログラムなどに携わってきましたが、基本的には、上記の経験からデジタル化とグローバリゼーションの中で生きてゆく日本と日本人について考えてきました。「グローバル社会と日本人に求められる力」は2017年編集ですが、ITをデジタル、コンピテンシーをデジタル活用力と読み替えていただければ今でも十分お役に立てると思います。
さて、この「これまで」の時間軸の中でも構造変化が進まない日本ですが、今般発足したデジタル庁の活動にも期待しつつ、KK2では、「デジタル活用力チェック(DKC)」始め、Society 5.0社会へ向けてこれからの「デジタル化で変わる社会」への取り組みについて、皆様と共に考え、共に学んでいければと思います。「デジタルTERA小屋」につきましては、第1回9月14日開催済、第2回10月14日開催予定です。ご都合よろしければ、ご参加を検討いただければ幸いです。
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