★ 今週号は「KK2アドバイザリーメンバー」からの特別メッセージです!
皆さんの命を行政に委ねないでください
タイトルは2018年12月に国の中央防災会議が公開した報告書の一節です。この報告書には「命を失わないために災害に関心を持ってください。行政は万能ではありません。皆さんの命を行政に委ねないでください。避難するかしないか最後は『あなた』の判断です。皆さんの命は皆さん自身で守ってください。」という国民向けの強いメッセージが示されています。
先日千葉県を震源とするかなり大きな地震がありました。3.11以来の震度とのことでしたが、幸い首都圏の被害は限定的でした。それでも電車が止まり、都内から都外へ帰宅する足を奪われた約8万人が夜半の町で立ち往生したようです。首都直下地震では首都圏の帰宅困難者は500万人の想定、首都圏の全壊焼失家屋が61万棟という想定でのこの人数は、家屋被害が殆どなかった3.11の夜の大混乱を考えれば想像を絶する事態であり、帰宅行動は正に命にかかわるはずです。このような事態に帰宅を欲する人々はどう行動するでしょうか。想像力を働かせて身の安全を図るか、危険な帰宅を気力で決行するか、個人の判断が問われます。
上述の報告書は水害に関するものですが、帰宅困難者についても同じことが言えましょう。もちろん「行政は全力で皆さんをサポートします」とも言っていて責任を放棄するものではないのですが、主体は市民の側にあります。大震災時の帰宅に伴うリスクを理解し、最も適切な方法で難を逃れるには日常の学びと思いが欠かせません。
10月21日(木)からKK2のしごと力向上ライブラリで、自分の命は自分で守るという思いを込めて、帰宅困難者問題を啓発する動画を発信しております。テーマごとに7回に分け、毎週木曜日に公開予定です。ご視聴いただければ幸いです。
|