「協働型コモンズ」とは ―日本をこう変える(松田学氏最新著)―
先月に配信したメッセージfromKK2第721号の「日本はどのような社会を目指すのか?」で、持続可能で公正な社会の一つの形として、松田学氏も提案されている「協働型コモンズ」について触れましたが、その後、最新著「日本をこう変える」を上梓された同氏に、来る4月8日に再登壇いただけることになりました。この本の中で、「協働型コモンズ」を「それは、資本主義社会と併存する形で、その外側に花開いていく、『競争ではなく協働』という論理の社会」と紹介されています。更に、著書の中で、日本の国民性に合った未来バージョンのコミュニティーの再生、ブロックチェーンとデジタル化を活用した分散型の「協働型コモンズ」といった各論についても書かれています。4月8日の講演と後半のクロストークでも、より詳細なお話が伺えることを期待しており、視聴ご参加の皆様からのご意見、質問もお受けする予定ですので、皆様のお申込みをお待ちしております。お申し込みはこちら
参考までに、「コモンズ」とは、封建時代に欧州の農民が共有した土地や水車などが語源の、価値観を共有した市民で形成された協同組合的組織を言い、「協働型」については、社会学者のジェレミー・リフキン著「限界費用ゼロ社会」の中で、私利と物質的利益を原動力とする資本主義に対して、協働と利他、共有欲求が原動力の社会の形と述べています。詳細は「日本をこう変える」の一読をお勧めしますが、概要につきまして、勝手ながら私の読書メモを上図に置かせていただきました。現在の日本の諸課題が提示され、世界の変化を俯瞰しつつ、日本が元来持つ力を活かして、どう新しい未来のストーリーを組み立てるかという流れだと拝察しました。
ちなみにKK2は、「霞が関コモンゲート(中央合同庁舎第7号館)」にて、2008年から「デジタル公民館®」と称し、「共に考え、共に学び、共に担う社会へ」をテーマに、活動を続けてきています。KK2はデジタル化社会の中での「協働型コモンズ」と共通項が多いように見えます。今後は、松田学氏提唱の、「協働型コモンズ」でのブロックチェーン、ユーティリティトークンの実装についても学んでいければと思います。
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