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メッセージ from KK2

KK2weekly【メッセージfromKK2】(第737号 2022年6月10日発行)by AVCC

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今だからこそ考える、対面のセミナーにおけるデジタル活用チャレンジ?

伊藤健二
KK2産学官連携主席研究員
三幸学園 理事長特別補佐(戦略担当)

 コロナの感染者数も減ってきて、様々な対面活動も始まっています。これまで授業、セミナー等も、オンラインが多かったですが、今月は授業、セミナー等も対面になっています。参加者にとっては、コロナリスクも考えると、オンラインに比べてコストの高い体験になりますので、講演者としては様々な準備をして臨むようにしています。セミナー等では、紙で資料を配布し、途中でアンケートを行い、アンケート結果をその場で共有・フィードバックし、参加者で一緒に傾向をよむ、といったことは、これまでのオンラインセミナーではよくやる手法(KK2デジタルプレゼンテーションプラットフォーム(DPP))になっています。ただ、どの程度の回答率になっていますか?紙の配布資料にQRコードを掲載し、参加者にスマホのカメラで撮影、アクセス頂き、回答して頂いてきました。これを最近の一工夫では、QRコードは配布資料には掲載せず、プロジェクター上で大きめの表示をするようにしました。そうしますと、参加者は、隣の人も、スマホで前を向いてQRコードを撮影してもらえるので、「前を向く」というある種の一体感で、回答率も高まりました。セミナー開始前には、会場の後ろの方からQRコードをよめるか否かのテスト等の準備も必要です。また、セミナー会場に行くと、多くの場合、タイトル・講師・注意事項・企業PR、といったスライドが表示されていますが、ここにも一工夫をしています。セミナーへの導入として円滑にはじめるためには、皆さんでしたら、どんな工夫を考えますか。こういった提供者側でのスモールチャレンジは、参加者にとっても、セミナー等の内容と共に、ちょっとした新しい体験になればと思っています。

 そういった新しい取組みへのスモールチャレンジは、「ウェルビーイング向上につながっている」という調査結果が、働き方改革研究センターによる2022年1月実施の1万人調査で、でています。「ウェルビーイング向上」の因子は、「家族関係」、「精神的健康」、「所得・収入」、「良好な生活環境」は、大きな影響となります(β:影響の大きさ)が、その次に、「新たなことへのチャレンジ」が上がってくるのです。なお、このレポート「コロナ禍において減少したワークエンゲージメントを高めるには?」では、エンゲージメント、ウェルビーイングだけではなく、モチベーション、コミュニケーション量、所得などについて、コロナ前と比較した変化も明らかにしています。その上で、ワークエンゲージメントを醸成するチャレンジマネジメントの7つの要件を整理しています。


『ウェルビーイングに関連する因子の構造』、働き方改革研究センター
(センター長:伊藤、アデコ・PwC・データミックス・MODIS等の参加、事務局:パイプドビッツ)、N=10468人、2022年1月

 対面の活動が進んでいく中で、改めて対面の意味も顧客の視点で考えつつ、デジタルをどう活用した体験をデザインしていくか、重要と思っています。セミナー以外でも、皆さまの日常業務の中でも対面の意味も考えつつ、「新たなことへのチャレンジ」として何らかな、デジタル活用も考えてみるのも如何ですか。そして、仕事の関係者と、本レポートも参考に、エンゲージメント、ウェルビーイングを意識したチャレンジをしていきませんか。

※ウェルビーイングとは…『世界保健機関(WHO)の憲章を参考にした、「肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態」』 であり、2021年世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でも議論され、企業における人的資本の情報開示を規定したISO30414にも要素として記載されている。

伊藤健二 伊藤健二
KK2産学官連携主席研究員
三幸学園 理事長特別補佐(戦略担当)

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