★ 今週号は「KK2アドバイザリーメンバー」からの特別メッセージです!
介護で後悔しないための家族との対話
|
山村由美子
積水ハウス株式会社
経営企画部 医療・介護事業戦略室 スペシャリスト
KK2アドバイザリーメンバー
|
「透析導入は承知できません」母の最期の言葉でした。腎不全のため他界する1年ほど前から透析を勧められていましたが「自然に任せたい」との考えを家族に伝えてくれました。それを周知するため「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン(厚生労働省)」(PDF全2ページ)を参考に「透析を含む延命措置を希望しない」と直筆で記入し、家族の同意サインをして医師に提出しておきました。認知機能は保たれていたので「本当に透析しなくて良いですか?」最後の医師の確認に冒頭の答えをしたのでした。悲しかったですが、母の思い通りになったことで家族も納得できました。
“人生を生ききること”を自分自身で考えること、そして家族皆でお互いの考え方を話合う機会を沢山持つことが必要だと実感しています。同僚や友人に親の介護中の人が増え続けていますが、いまだに介護制度を知らないという人が半数近くいることに驚きます。「制度があるからそのとき考えればよい」とのことですが、利用するには申請手続きが必要で時間や手間がかかることもあります。見送るときに後悔しないためには、あらかじめ情報を収集し理解しておくことが大切です。
“急に親の介護をはじめることになった!”という想定で、KK2しごと力向上ライブラリ「介護離職しない・させない!~ビジネスパーソンが知っておきたい「親の介護」のこと~」(2021年制作/5単元)で講師を務めました。基本的な介護の知識についてご紹介しています。「親のことを知り、今から準備すること」(4分59秒)という単元だけでもご覧頂けますと幸いです。
|