★ 今週号は「KK2アドバイザリーメンバー」からの特別メッセージです!
ダイバーシティとは自分を問うこと -だからこそ宗教・哲学が求められている-
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野田 弘子 氏
公認会計士 / AVCC評議員
プロビティコンサルティング株式会社 代表取締役
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先日、AVCC名称・定款変更記念のクロストーク「どう生きるか ~自ら考え、行動する時代~」にパネリストとして参加し、改めてダイバーシティについて考えてみました。
皆さんの笑顔の理由は・・・? 『5.参加者への設問「どう生きるか」について考えたことがありますか』2分00秒頃をご覧ください!
1.企業成長には人材の多様性(ダイバーシティ)は必須
女性が日本企業から排除されていた世代の一人として、日本企業を客観的に見てきました。確立したビジネスモデルを突き詰めることで成功してきた日本企業は人材の同質性を重視することで多様性は排除し、またボトムアップを重視することで、資源配分を短期間で行えるトップダウン型経営者を育ててきませんでした。これが失われた20年の原因の一つと私は考えています。
2.ダイバーシティは居心地悪い
日本企業の成長には女性・外国人・中途採用者という人材の多様性は必須ですが、実は既存の人材にとっては心地よいものではないはずです。考え方や文化背景の異なる人と働けば、必ず現状に対して、“なぜそれを正しいと思うのか?”という本質的な問いが出てくることになるからです。心地よいはずがありません。
3.だからこそ哲学、宗教あるいはほかの何かが必要
ダイバーシティは最終的には”そもそも私は何者か?“を自分に問うことになります。心が揺らぎます。だからこそ、宗教や哲学が求められるのではないでしょうか?しかも、終身雇用も危うい中、もはや会社という組織が一生を守ってくれるわけではありません。「XX会社に勤務するYYさん」ではないアイデンティティが必要になります。では、どうすればいいのでしょうか?仕事以外の自分の生活を楽しむことや、会社以外の人間関係を持つことが、個人が組織から自立するその第一歩となるのではないかと思います。
まさに「行動」しなければ何事も始まらないのです。
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