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メッセージ from KK2

KK2weekly【メッセージfromKK2】(第803号 2023年9月15日発行)by AVCC

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受援力を磨こう

秋田 義一
一般財団法人 AVCC 理事
一般社団法人 話力総合研究所 理事長

 受援力とは?他人からの支援を引き出し、効果的に受ける力と考えたらいかがでしょうか。災害時の行政の対応が時々問題視されることがあります。その原因はいくつかあると思いますが、外部からの支援を効果的に受けられないこともそのひとつでしょう。災害時支援協定を多くの企業団体と結んでいても、効果的に活用できていないのではないでしょうか?それはなぜか?防災啓発活動を通じ、私が関わった範囲では、行政と協定団体の間で、日頃のコミュニケーションが欠落しているように感じます。面識がない人に電話をかける。電話しにくいですよね。関わりがほとんどない人に用事を頼む。頼みづらいですよね。日頃から関わりのある人に対してはどうですか?スムーズに行動を起こせますね。

 私は、某自治体と災害時支援協定を結んでいる団体の防災委員をしています。行政の担当職員の方は数年で異動しますので、新任者に、協定を結んでいるのでご挨拶に伺いたいと連絡します。そうしますと、時々「来てくれなくて結構です。用件はメールで。」などと言われます。職員の方は忙しいでしょうから気持ちはわかります。しかし、これでは、関係性が深まらない。いざという時、支援を求めることに考えが及ばない。連絡を躊躇するということになりかねません。

 私が非常勤講師を務める大学で、授業のために教室に行きましたら、前の授業の先生と学生が話していました。

学生「前回、病気で授業を休んだので、授業のプリントが欲しいです。」
先生「プリントはない。黒板に書いた。皆ノートをとった。友達に見せてもらえ。」
学生「。。。。。」
先生「君は友達いないのか?」
学生「はい、いません!」
先生「わかった。私が頼んであげよう。」

 人に頼れということではありません。日頃は困っている人に手を差し伸べてください。効果的なコミュニケーションを通じ、多くの人と好意的な人間関係を築いてください。より広く、より深く。そうすれば、自身が困ったときに支援してもらえるでしょう。日頃の好意的な関係づくり、コミュニケーションを通じて、受援力を磨きましょう。

秋田さん 秋田 義一
システムエンジニアとして大手企業に勤務する。その頃、コミュニケーション能力を高めることの重要性に気づき、単なる話し方・聴き方でない人間の総合力を高めるための「話力理論」を学ぶ。実務を継続しながら、(株)話力総合研究所のインストラクターに就任。以降、主任講師、理事 指導部長として、多くの企業、団体で話力、ビジネスコミュニケーションの講師を務める。2016年3月、一般社団法人話力総合研究所を設立し、理事長に就任、現在に至る。

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