「学びの秋」KK2は学びと行動変容の背中を押しつづけます
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久保田了司
一般財団法人AVCC 理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表
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時間軸を約3/4世紀巻き戻した第二次世界大戦敗戦後の日本では、結核の蔓延が深刻な社会課題となっていました。劣悪な生活環境と栄養不良により国民の免疫力が低下し、結核に罹患する人、結核に因る若死が増え、当時の死亡原因の第1位は結核、平均寿命は50数歳だったとの記録が残っています。
こうした中で先達がとった行動は、持ち運びができる16mm映写機と映画「結核の生態」を携え全国を巡回し、小学校の校庭等で地域住民が集う映画会を開催し、全国津々浦々で国民一人ひとりの行動変容を訴えました。
国民に情報を伝える手段は「ラジオ」と「新聞」しかなかった時代です。暗くなった校庭に子供達からお爺ちゃんお婆ちゃんまでが集い、天幕に映し出される映画を食い入るように視聴し、「外出から帰ったら、手を洗いうがいする」といった具体的な行動を学び明日から実行する、社会全体として結核予防に取組む環境を整えました。
地域住民が集う映画会
今、めまぐるしく変化を続けるデジタル社会の中で、各職業毎に急速な「人手不足」に直面しています。また地球温暖化によるものなのか、酷暑の夏が長期化し日本の「春夏秋冬」が壊れつつあります。過去学んだこと、過去の経験だけでは到底目の前の課題解決には事足らず、老いも若きも年齢キャリアに関係なく学びを深め、周りの人のために自分が何をできるかを考え、必要な時には他者の援助を取りつけ、あらゆる変化にしなやかに対応し、自らを常にアップデートし続ける人材であることが求められています。KK2はささやかな活動ではありますが、国民一人ひとりの学びと行動変容の背中を押しつづけたいと思います。
15年目を迎えたデジタル公民館KK2ではWebサイトのリニューアルに取り組んでいます。2,000本近くアーカイブされた動画の視聴については、Web会員登録しなくても視聴できるように致します。但し講師資料(PDF)のダウンロード印刷や、テストやアンケートへの参加、リアル&リモート開催プログラムへの参加登録、DPPのご利用につきましては、従来通りWeb会員登録しログインすることをお願いします。最後に、皆さまの学びと行動変容の背中を押しつづける「学びの秋」のプログラムをご紹介します。ご参加お待ちしております。
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