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メッセージ from KK2

KK2weekly【メッセージfromKK2】(第833号 2024年4月12日発行)byAVCC

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けせん(気仙)に学ぶ日本人のレジリエンス

久保田了司
一般財団法人AVCC 理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表

 日本が世界に誇るアイデンティティは、「平和国家」と「美しい自然」だと私は考えています。しかしその美しい自然は、時に私たちに厳しい試練を与えるものでもあり、地震や噴火、台風、大雨といった自然災害は、我々日本人にとって避けて通れない現実です。そして、この現実に立ち向かい、度重なる自然災害から復興し再生を遂げてきた「レジリエンス」もまた、私たち日本人のアイデンティティではないでしょうか。私たち日本人は「一生のうちに必ず遭遇する」自然災害への覚悟を固め、日常からその備えを心がけ、しなやかに対応する力を身につけていかなければなりません。

 KK2は、3.11東日本大震災被災地の復興を支援するITボランティア活動を持続する中で、高齢化・過疎化が進む被災地に息づいている「困難に直面しても前向きに生きる力」に気付きました。そこでボランティアメンバーが被災された方々の実体験談を傾聴し、この地域の「レジリエンス」について共に考え共に学ぶ活動を続けました。この活動を私たちは「デジタル公民館まっさき*1」と名付けました。

このデジタル公民館活動で収録し、アーカイブした数多くの動画には、レジリエントな個人・レジリエントなコミュニティを実現する為に必要な、「心と身体両面での自己回復力や適応力」、「人と人の絆を高め支え合う力」等のヒントが溢れています。被災、避難所生活、仮設住宅での暮らし、高台移転といったステージ毎に、粘り強く柔軟に適応する人々の営みが理解でき「自然災害と向き合う人と人の絆」の必要性に得心がいきます。

 能登半島地震で始まった令和6年、「けせん*2(気仙)に学ぶ」をご覧いただき、自然と共生する力、レジリエンスを高め、災害に強い社会の実現にお役立てていただければ幸いです。

まっさき*1:大船渡市末崎町を地元ではまっさきと発音する
けせん*2:岩手県大船渡市・陸前高田市・住田町を包括する地域をけせん(気仙)と呼ぶ

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