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メッセージ from KK2
KK2weekly【メッセージfromKK2】(第856号 2024年9月20日発行)byAVCC
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まっさき活動から繋がるご縁-デジタルとリアル-
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田中純一
一般財団法人AVCC理事
一般社団法人ビル減災研究所 代表理事
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昨年6月の本欄でデジタル推進委員になったこと、その原点として私が地元自治体主催の「高齢者による高齢者のためのICT教室」の運営に参加していることに触れました。この教室で私がスマホ講師担当だった今年7月のある日、シンガポール国立大学の博士課程の院生が見学に訪れました。同大学の日本研究学科でジェロントロジー(老年学)を研究中で東京大学に留学している青年でしたが、高齢者同士の学び合いを行政が後押ししている形に関心を持たれたようです。
ジェロントロジーについてはかねてAVCCでもいろいろな形で啓発に努めてきたところですが、彼の地の日本研究学科に同分野の研究者がいても不思議ではありません。しかしながら、今回のスマホ教室見学はKK2デジタル公民館まっさき活動に端を発しており、そのご縁には我ながら驚きです。
ご存じの方も多いと思いますが、東日本大震災直後からKK2が大船渡市で末崎(まっさき)地区公民館を拠点に主に通信インフラ整備や高齢者のデジタルスキルの普及を支援してきたデジタル公民館まっさき活動。近傍にワシントンDCの非営利団体ibashoが企画した高齢者活動拠点である居場所ハウスができ、我々との交流の機会も増えました。居場所ハウスは昨年開設10周年イベントを開催し私も裏方のお手伝いをしておりましたが、そこでibasho関係者として参加していたシンガポール国立大学の老年学を研究する准教授から日本の状況を聞かれました。もとより老年学に詳しくありませんが、東京で携わっているスマホ教室の仕組みについてお話ししたところ、帰京後追加取材を受け、さらに日本に留学中の門下生への情報提供を頼まれました。この流れが冒頭のスマホ教室見学に繋がるのですが、自治体主催の教室ゆえ関係先の了解を得ての実現でした。
まっさき活動がシンガポールのジェロントロジー研究者の東京でのスマホ教室見学に繋がるというご縁の妙もさることながら、このご縁を繋いでいたのは全てリアルの面談だったことが何を示唆しているのか気になるところです。AVCCが昨年末実施した「超高齢社会×デジタル社会アンケート」でもわかるように、デジタルデバイドの底上げは必須と思われますが、一方Face to Faceの価値もなお大きいと感じました。
前述の准教授からは日本にはジェロントロジーで有名な秋山先生がおられるという言葉がありました。奇しくも10月11日開催予定のKK2デジタルTERA小屋ではその秋山先生が登場します。
皆様のご参加をお待ちしております。
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田中 純一
一般社団法人ビル減災研究所代表理事・所長。慶應義塾大学法学部卒業後、三井不動産株式会社に入社。ビル事業本部ビルマネジメント2部長、三井不動産ビルマネジメント株式会社専務取締役、三井不動産ファシリティーズ株式会社社長などを経て、2015年から現職。現在、オフィスビルを中心とした減災対策について幅広く執筆・講演活動を行っている。一般財団法人AVCC理事
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