Digital & Diversity(デジタルと多様性)-これからの社会を「どう生きるか」-
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伊庭野基明
一般財団法人AVCC理事
KK2グローバルキャリアカウンセラー
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温暖化で紅葉の時期もずれてきていますが、30年程前のこの時期に落ち葉が舞う中、大学のキャンパスを訪問し海外留学やキャリアの相談等をしていたことを思い出します。
時代は進み、インターネットの普及、そしてコロナを経てデジタル(Digital)技術でのリモート面談の普及など、このSociety5.0と言われる社会で我々は、これら利便性と同時にリスクをも理解しつつ、更なる技術進歩への順応を求められ始めています。
ここではまだ、これからの社会の様相は想像できませんが、今年1年の選挙や社会問題などを振り返るだけで、山本教授の言われるアテンション・エコノミーも含めて、今までの人間の理性だけでは対処できない世界に入りつつあるように見えます。引き続き、これからの社会を「どう生きるか」を、皆様と共に考えて行ければ幸いです。
さて、毎年この時期に公表される、Open Doors/「送出国別 米国への留学生数の推移」を今年も集計しましたのでご紹介します。
まず、米国への留学生は1,126,690人(前年比7%増)でコロナ期の減少を取り戻し過去最多になりました。次に、送出国別データに大きな変化があり、10年以上1位を続けていた中国が、コロナ期から急減、コロナが明けても戻らず、2009年以降2位につけていたインドが昨年比23.3%増で1位となりました。なお、近年の傾向として送出国の多様化(Diversity)が進み、ベトナム、ナイジェリア、バングラデシュ、ブラジル、ネパール、メキシコといった諸国が台頭してきています。インドからの急増も含め、グローバルサウスの台頭といえるでしょう。最後になりますが、かつて46,292人で第1位だった日本は今回13,959人(前年比13.0%減)で、第13位となりました。ちなみに海外在留邦人数も1,293,565人(前年比1.1%減、R5年10月外務省)と4年連続で減少しています。
デジタル化、AI、そして選挙と、話題の多かった今年もあと少しです。新年を新たな気持ちで迎えることは日本人のよき気持ちの持ちようだと毎年この時期に思います。今年もお読みいただきありがとうございました。皆様よい新年をお迎えください。
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