大阪・関西万博で見たこと、考えたこと -更なるICTリテラシーを-
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伊庭野基明
一般財団法人AVCC理事
KK2グローバルキャリアカウンセラー
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関東では梅雨入りとなりましたが、日本のコメ政策はどこへ向かうのでしょうか。天候や気候の大きな変化が日常となる今、より良い未来を目指しての舵取りが期待されます。
さて、年初のメッセージfromKK2第872号でご紹介した大阪・関西万博2025ですが、先日、現地を訪れる機会がありました。夢洲へ向かうシャトルバスは満員で、ゲート前には開幕を待ちわびる人々の列ができていました。入場するとすぐ、大屋根リングが眼前に迫り、各国・各企業のパビリオンが立ち並ぶ姿を楽しめます。それぞれの展示は、国や企業の紹介にとどまらず、世界の多様な課題に取り組む姿が随所に見られ、工夫が凝らされていました。
私事になりますが、スマートフォンのアプリ使用に苦労しながらも十分に楽しめました。改めて、これからの世界、そして日本を考える良い機会でした。しかしながら、万博の訪問には、チケット取得、パビリオン入館手続き、イベント参加、レストラン予約、交通アクセスなど、その多くに専用アプリの使用が必要です。ネット上では「アプリが使えなければ行けない」といった意見もあります。私たちは今、デジタルリテラシーと行動範囲とが結びついた世界の入り口にいる事を実感します。蛇足ですが、その意味では、自然と人間を体感できる大屋根リングが、デジタルの造形空間を取りまき、包摂するたおやかな世界観を作り出しているようにも感じました。
 大阪・関西万博2025大屋根リングの内外観 筆者撮影2025年5月
総務省の「情報通信白書2023」では、SNSの利用が情報の偏りを助長する懸念が指摘されています。これらを受け、慶應義塾大学の山本龍彦教授はかねてより「情報的健康」という考え方を提唱し、さらに、今年1月、総務省や通信事業者など19団体が連携する「DIGITAL POSITIVE ACTION」が始動しました。これは、デジタル空間を安心して活用できるよう、ICTリテラシー向上と行動変容を促すもので、子どもからシニアまで幅広い層を対象とした情報サイトも公開されています。
KK2では、ICTリテラシーをはじめ、様々な視点や対話の機会を提供しています。「エキスパート・スタジオ」や「デジタルTERA小屋」では、各界のゲストをお迎えし、経験と行動に関する話を共有してきました。これからも、多様な情報とどう向き合い、どう生きていくかを皆さまと共に考え、共に学び、共に担う社会の実現に向けて歩んでまいります。
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