あんまりにも高いき、たまるかぁ!
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久保田了司
一般財団法人AVCC 理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表
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このタイトルは朝ドラでおなじみの『土佐弁』です。
この一か月間、訳あって知人を通じて2025年産新米の一括購入交渉をしておりました(ビジネスではなく従業員の福利厚生を考えて)。2025年産新米は暑過ぎたリスクはあるものの、対前年比増産見通しであり、2024年産米より多少高くなる程度で購入できると見込んでおりました。しかし数日前、JAの2025年産新米買取価格(概算金)が2024年産米の1.8倍に跳ね上がったとの情報が入り、受け取った見積もり金額を見て、『あんまりにも高いき、たまるかぁ!』と思わず叫んでしまいました。
令和の米騒動が勃発し、為政者による備蓄米の大量放出の後、米の増産方針が打ち出されましたが、その直後に為政者達の政治空白が生じています。その間もお米はスクスク育ちマーケットは激しく動いています。2025年産新米のべらぼうな価格によって、新米が庶民にとって高嶺の花になり消費者のコメ離れを加速してしまうこと、ひいては米農家の衰退に繋がることを憂いております。
ほくとフォトギャラリー「山紫水明」より 「23.武川米の郷、田園風景 12」
地球温暖化の影響とみられる「記録的短時間大雨情報」による豪雨が、各地で災害を引き起こしています。日本の山は隆起由来が多く、岩盤は固く表土は薄い。雨が染み込まず、ひとたび降れば一気に大水となって流れ出します。周囲を3,000メートル級の山に囲まれ、急流が注ぐ甲府盆地も、古来たびたび大水に悩まされてきました。
武田信玄は御勅使(みだい)川の流れを付け替え、竜王の堤防に水が直撃しないよう導きました。いわゆる信玄堤です。これは「治水」のグッドプラクティスとして今日まで語り継がれています。自然の猛威に正面から対抗せず、力をいなして受け流す。信玄堤は、為政者の「賢い知恵」の象徴でした。
KK2ではレジリエンスを「変化にしなやかに対応する力」と定義しています。コンクリートで護られた「強靭な国土」を作るのではなく、自然の猛威を緩和する自然の営みを組み合わせる知恵と工夫が必要なのではないでしょうか。
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