首都直下地震のあらたな被害想定が公表されました
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秋田 義一
一般社団法人話力総合研究所 理事長
一般財団法人AVCC理事
防災士
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政府の中央防災会議は、マグニチュード7級の首都直下地震の被害想定を約10年ぶりに見直しました。その報告書は内閣府のホームページ、首都直下地震の被害想定と対策について(報告書).pdfなどで公開されています。これによりますと、最大1万8000人が犠牲になり、約40万棟の建物が全壊・焼失するそうです。犠牲者や建物被害は前回の想定より2~3割減りました。また、経済被害も83兆円と、約1割減少したそうです。報道各社も、防災対策の結果、被害想定が前回の想定を下回ったとの論調でした。
確かに10年間の防災の取り組みが一定の成果をあげているのでしょう。防災に取り組んでいる関係者、関係機関に敬意を表します。
ところで、前回の被害想定(死者約2万3000人、全壊・焼失約61万棟、経済被害95兆円)を発表した直後に、政府は「首都直下地震緊急対策推進基本計画」を策定しました。計画では、今後10年間で死者と全壊・焼失を「おおむね半減させる」という目標を立て、対策を講じてきたのです。その結果が、約2割の減少。少々厳しい見方をすれば、「防災対策はそれほど進んでいない」ともいえるでしょう。
今回の被害想定を踏まえ、より一層の防災・減災対策を進めていかなければなりません。国や自治体に対策を求めるのはもちろんですが、私たちができることもあるはずです。みなさんは、防災訓練に参加していますか? 家具、家電の転倒防止策を講じていますか? 水・食料の備蓄や、防災用品を準備していますか? 帰宅困難時の対策は十分ですか? 家族との連絡方法は? 避難所はどこですか? 周囲に支援してくれる方はいらっしゃいますか?
この機会にもう一度、一人一人が問題意識をもって行動を起こしてください。
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