ご先祖様に守られている
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久保田了司
一般財団法人AVCC 理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表
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春と花粉を感じる季節となりました。私事ですが、日々健康には気を配ってきましたが、心拍数の低下、足のむくみ、血圧計の「error」、一瞬気が遠くなる感覚――等の兆しがあり、かかりつけ医に相談したところ即入院、ペースメーカー埋め込み手術を受け、心臓機能障がいとのことで障害者手帳が発行されることになりました。
この心臓の異変に気付かず、大好きな花を愛でる山歩きの最中に失神でもしたら、落命あるいは大怪我につながっていたかと思うと、私は「ご先祖様に守られている」ことを強く感じました。目に見えない何かへの「感謝」の気持ちでいっぱいです。
 見つけたカタクリの花(2025.03.22筆者撮影)
手術直後、まさに青天の霹靂、米国・イスラエルによるイラン攻撃が始まりました。入院していた病院から巨大な大使館を見下ろしながら70余年間の自分と米国との関わりを走馬灯のごとく思い出しました。幼少時代に見たアメリカ兵が運転するジープが土埃をあげ走り回っていた街、大学生時代に強く憧れたこの国の情報科学技術、30代でAudio Visualの威力に目を見張った警察官教育訓練システムの現地視察、2011年には3.11東日本大震災発災時の「トモダチ作戦」(外務省 報告書PDF)への感動と感謝。そして昨今の自分勝手な振る舞いへの失望・幻滅――胸が痛みました。
力の強い者のやりたい放題に、私たちはひれ伏すしかないのでしょうか。これではかつてサダム・フセインを倒した「イラク戦争」と同じ轍を踏むことになるのではないでしょうか。イラン社会に課題があることと、他国が武力を行使することは別問題です。
独自の文化とアイデンティティを持つ国が攻撃され、ホルムズ海峡が事実上封鎖されれば、新たなオイルショックとして世界の人々の生活を直撃します。侵略されたウクライナの反撃は支援しながらイランの反撃は否定する――その論理は私には理解しがたいものです。
かつて私は、「令和」という元号の「Beautiful Harmony(美しい調和)」という解釈を聴き、新元号の持つ意味が腑に落ちたように思いました。日本が世界の中で果たす役割は、「美しい調和」を目指すことではないでしょうか!世界がどんな時代でも、「仕方がない」と諦めるわけにはいきません。強い国に怯えるのではなく、イランとも親交の深い日本だからこそ、果たせる役割があるのではないでしょうか。
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