メッセージ from KK2

KK2weekly【メッセージfromKK2】(第938号 2026年4月17日発行)by AVCC

対話は共生の知恵

秋田 義一
一般社団法人話力総合研究所 理事長
一般財団法人AVCC理事

 自然界の問題解決の手段は多くの場合、弱肉強食です。あるいは適者生存、優勝劣敗と言われます。一方、人は、対話によって問題を解決できる唯一の存在です。ことばを交わし、相手を理解し、共に生きる道を探ることができます。この「対話」という能力こそ、人間の存在意義そのものだと私は考えています。

 ところが、現実の世界を見渡すと、対話よりも力による解決が幅を利かせています。NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」の主題歌(※)に、「日に日に世界は悪くなる」と、世界の不穏さを映すような一節があります。(※歌手:ハンバート ハンバート/作詞作曲:佐藤良成/2025年「笑ったり転んだり」より引用)
ロシアによるウクライナ侵略、米国・イスラエルによるイラン攻撃。弱肉強食という"力による問題解決"が、再び勢いを増しているように思えてなりません。

 しかし、力による解決が何も生み出さないことを、人類は歴史から学んできたはずです。ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガニスタン紛争…。いずれも本当の意味で「勝利」と呼べる結果には至らず、むしろ長期の混乱を招きました。特に今の時代、これからの時代、戦争に勝利などありえないのです。

 ところで、スポーツの世界では、かつて暴力的な指導が「熱血」と称されていたように思います。しかし、今成功している指導者の多くは対話型の指導を実践しているのではないでしょうか。彼らは口をそろえて、「厳しいことばや物理的な苦痛や不快感で反発させて力を引き出す指導は、もう時代遅れだ」と言っています。

 問題解決の最良の方法は、やはり対話です。忍耐強く向き合い、相手を理解し、共に解決策を探る。その意識と努力が、当事者すべてに求められるのです。そして何より、対話を実りあるものにするためには、私たち一人ひとりがコミュニケーション能力を高める必要があります。対話とは、まず「聴く」こと。「聴きあうこと」です。相手の立場や考えを理解し、共生の道を見いだすことです。


事務局作図

 対話は共生の知恵。世界がどれほど揺らいでも、「日に日に世界をよくしたい」という願いを手放さず、人間だけが持つ“対話の力”を信じ続けたい。人間の存在意義は、対話により問題解決を図れることにあるのです。

秋田さん 秋田 義一
システムエンジニアとして大手企業に勤務する。その頃、コミュニケーション能力を高めることの重要性に気づき、単なる話し方・聴き方でない人間の総合力を高めるための「話力理論」を学ぶ。実務を継続しながら、(株)話力総合研究所のインストラクターに就任。以降、主任講師、理事 指導部長として、多くの企業、団体で話力、ビジネスコミュニケーションの講師を務める。2016年3月、一般社団法人話力総合研究所を設立し、理事長に就任、現在に至る。話力普及活動のかたわら、技術士(情報工学部門)、防災士として、防災啓発活動や、情報科学に関する大学教育にも注力している。

[KK2プログラムご紹介]
話力総合研究所様にご協力いただき、初心者向けのコミュニケーション力向上プログラムを公開しています。言葉遣いや会議の進め方などを学べますのでぜひご覧ください。

公式YouTubeでAI読み上げ動画も掲載中!

メッセージはいかがでしたか?
10秒アンケートにご協力ください(匿名・選択式)
⇒ こちらをクリック

yose yose yose yose

■発行元:一般財団法人AVCC霞が関ナレッジスクエア事務局
〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-2-1 霞が関コモンゲート 西館ショップ&レストラン 3F
電話:03-3288-1921 携帯電話からは:03-6821-1121
メルマガのバックナンバーはこちら

霞が関ナレッジスクエア(KK2)は学校教育や企業研修では教えていない「しごと力」をいつでも、どこでも、誰でも学べる場を提供することを目的に、一般財団法人AVCCの公益目的事業として運営しております。