KK2が社会実装を目指す「良い教育」とは
|
久保田了司
一般財団法人AVCC理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表
|
「研修」や「授業」と聞いて、どのような場面を思い浮かべるでしょうか。講師が一方的に話し続け、受講者は静かに聞いてメモを取る――多くの方がそんな光景を想像するのではないでしょうか。しかし、「話し手が上手に説明すれば、聞き手は必ず理解できる」というのは錯覚です。一方的な説明は「知識の伝達(情報の移動)」にすぎず、本来の「教育」とは一線を画します。
では「良い教育」とは何か。半世紀前、教育工学の先駆者である慶應義塾大学の藤田廣一教授はこう説きました。教える内容を徹底的に精選し、生まれた時間で学習者に問いを投げかけ、自分の頭でじっくり考えさせること。そして一人ひとりの答えを受け止め、「人はそれぞれ多様な考えを持っている」と気づかせること。この理論を集団の学びの場で実現するために生まれたのが「レスポンスアナライザ(RA)」です。
昭和の有線式装置から、平成の携帯電話、そして令和のクラウド型「KK2_RAサービス」へ。RAは技術の進歩とともに姿を変えながら、「誰一人置き去りにしない学び」という精神を受け継いできました。全員が自分自身のスマホを使って自分の考えを意思表示するため、挙手では埋もれてしまう声も確実に拾えます。回答分布がリアルタイムに可視化されるため、講師は「待つ」姿勢とヒント提示の的確なタイミングをデータに基づいて判断できます。受講者は他者の考えと自らの考えを比較しながら、当事者として深く学ぶことができるのです。
そして2026(令和8)年、KK2_RAに生成AIが統合されました。設問の自動作成、講義中に寄せられる大量のコメントの瞬時の整理・構造化・可視化、終了後の振り返りレポートや個別の復習アドバイスの生成まで、AIが講師の業務を強力に支援します。準備や事後処理の負担が劇的に減り、講師には「ゆとり」が生まれます。
私たちは、この「ゆとり」を受講者との対話や寄り添いという「人間にしかできない仕事」に再投資することこそ、教育DXの本質だと考えています。DXとは、紙の資料をデジタルデータに置き換えることではないのです。
KK2のプログラム(講座)は、すべてこのRAを活かした双方向の学びを提供しています。さらにKK2_RAサービスはKK2サイトに実装されており、どなたでも無償でご利用いただけます。
社内研修や勉強会の質を高めたい企業・団体の皆さまにも、ぜひご活用いただきたいサービスです。
[RAの無償利用に申し込む]※アプリのインストール不要、KK2無料Web会員のログインが必要です。
高齢者から子どもまで、誰もがデジタルの恩恵を受けながら生涯学び合える社会へ。KK2はこれからも、RAと生成AIの力で「良い教育」の社会実装に取り組んでまいります。まずはKK2の講座で、この新しい学びをご体験ください。 今秋開催する2つの注目プログラムをご案内いたします。
① 第15回 デジタルTERA小屋
・ 日時:9月19日(土)15:00~16:30
・ テーマ:楽しむ人が、社会を動かす 地域課題を「ワクワク」で解決!
・ ゲスト:井上 貴至 氏(山形市副市長 / ミツバチ公務員)
・ 内容:組織の枠を超えて人と現場をつなぐプロデュース術と仕事観に迫ります。
② 第3回 レジリエンス道場
・ 日時:10月9日(金)19:00~20:30
・ テーマ:「前例がない」は超えられる! 日本初の女性消防士が語る
・ ゲスト:古尾谷 敏江 氏(全国女性消防職員の会 幹事)
・ 内容:典型的な男社会に挑戦し続けた軌跡から、自分らしく踏み出すヒントを学びます。
いずれもKK2スタジオ(霞が関)での会場参加(参加費2,000円)とオンライン(ライブ配信)参加(参加費1,000円)を選択いただけます。終了後には会場参加者限定の交流タイムもございます。皆様のご参加をお待ちしております。
|