KK2  weekly【メッセージfromKK2】 (第436号 2016年8月5日発行) by AVCC

霞が関ナレッジスクエア
KK2を応援して下さる皆様との交流をはかるための公式facebookページです。ぜひ「いいね」のクリックをお願いします。

※メールマガジンはHTML形式で配信しております。メーラー(メール送受信の仕組み)の種類や設定により正しく表示されない場合があります。※当メールには返信できません。お問い合せ・イベントの申し込みはそれぞれのコーナからお願いします。

メッセージfromKK2

互いに向き合い議論し「連帯感」が生まれる社会へ

久保田了司
一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)理事長
霞が関ナレッジスクエア(KK2)代表

久保田了司さん
 昨今、待機児童問題に対して、公園の一部に保育施設を建てる行政の計画に住民の賛否両論が湧きおこっています。一方で介護を必要とする方々への対応が追いつかず、深刻な待機老人問題も大きな課題となっています。貧弱な社会サービス下では「自己責任」にも限界があり、国民は未来への「大きな不安」に向き合っています。
 課題を多々抱え情報が輻輳(ふくそう)する社会で、人は他人と向かい合い対話する機会が乏しくなっていることを痛感します。これは、家族でも地域でも組織でもはたまた教育の場でも顕著であり、ややもすれば「お互い様」という気持ちが希薄になり「自分さえ良ければいい」と殻に閉じこもる姿が散見されます。相手の気持ちを慮ることのない説得型の情報が飛び交い、他人との信頼関係が構築できず、将来への不安が増大し、社会への信頼感が損なわれています。
 学生時代に恩師から学んだ「会議型コミュニケーションの重要性」を改めて想い出しました。社会のコミュニケーションには、(1)マスコミ型、(2)逆マスコミ型、(3)個別型、(4)会議型、の四つのパターンがあり、特に「会議型」は参加者全員が持論を述べ侃侃諤諤(かんかんがくがく)と議論することで、課題の「本質」を見究めお互いに「納得」し合意形成が図られ、会議参加者に「俺たち仲間」といった「連帯感」が醸成されると学びました。
 変化が常態化し未来に「不安」の多い社会にあっては、他人と向き合って対話し、課題に向き合って徹底的に議論し、「お互い様」という気持ちを取り戻し「連帯感」を育み行動することが大切ではないでしょうか。