2018年新人のタイプと最初の1年の展望と目標?
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伊藤健二
KK2産学官連携主席研究員 明治学院大学 学長特別補佐(戦略担当)
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「471号 2017年4月14日発行のメッセージ」では、新卒者採用後にフォローアップする仕組みが、多くの企業で構築されてきていることをご紹介しました。
厚生労働省の調査によると、大卒は3年で3割、1年で13%が離職していることは定常的な状況となっています。離職理由は、多いものから順に、「労働時間・休日、人間関係、仕事内容が合わない」などです。フォローアップなどの仕組みが増えたこと、ストレスチェック、AI等も活用した様々なHR-Tech*の進化など、労働環境の検討・整備なども進んでいる中、2017年の新入社員の定着は、皆さんの会社では如何ですか? 2018年の大卒の新人は43万人います。日本生産性本部が13年続けてきた新卒者のタイプ分けは終了しておりますが、今年の新卒者は、どのタイプに該当するでしょうか。
就活中の学生を対象としたマイナビの調査(下図)によると、「福利厚生充実」、「自己成長環境」、「希望勤務地」、「企業経営安定」、「社員の人間関係」が企業を選ぶ上位の条件となっています。 一方で企業としては、採用数充足率が昨年度より下がるなど、人材不足が大きい課題となっています。こういった採用活動中などのことも踏まえつつ、新人の「自己成長」を皆さまの会社ではどのように支援できるのか、また、1年で13%の離職率にならないように、中期的なキャリアを構築していって頂ければと思います。1年目の新人にはどのような目標を設定し、モチベートをしようとしていますか?

出典:株式会社マイナビ、2017年9月、「2018年卒マイナビ学生就職モニター調査 8月の活動状況」
KK2では、さまざまなキャリア形成に役立つキャリア相談室、新人研修に毎年使われている動画プログラム、たとえば、「グローバル社会と日本人に求められる力」や「育てて増やそう! わたしのお金 ~つみたてNISAを活用した資産形成のすすめ~」もございますので、企業の人事部の方、そして新人の皆さんにご紹介頂ければと思います。
【*注】HR-Tech
Human Resources Technologyの略。人材にAIなどのテクノロジーを駆使して解析、採用や教育・評価・配置などの人事関連業務を行う手法のこと。
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