恒久化に向かうオンライン教育に関する様々な大学の実態を探る-オンライン講演会(授業)アンケートご協力お願いします!-
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伊藤健二
KK2産学官連携主席研究員
三幸学園 理事長特別補佐(戦略担当)
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菅官房長官の今後の政策の中で、「オンライン診療・教育の恒久化」が言われています。メッセージfrom KK2第642号で、オンライン教育において学習ができていない学生の状況を各種政府の調査を用いてご紹介しました。もう半年、オンライン教育を大学等で行ってきていますが、うまくいっているか否か、どう思われますか?大学によっては、学生の状況をアンケート、LMS(Learning Management System)等で調査分析して、オンライン教育のいい点や課題を学生自身や保護者にフィードバックしているところもあります。そのアンケートは、下表のように、「パソコン・ネットワークといったIT環境、トラブル」を把握しているところから、「学生の受けやすさ、出席、集中、理解度、予習・復習を含む学習時間」まで調査分析されているところもあります。

オンライン授業等の調査項目に関する、様々な大学の比較
対面授業と比べて、物理的な移動が減って出席率は上がったりするものの、集中力や理解度は下がり、勉強時間は長くなってしまったなど、オンライン授業はまだまだ簡単にうまくいっているとはいいがたい授業の形式です。個人の視点で考えますと、集中力が下がったため、理解度も下がり、一定範囲をこなすためには、勉強時間が増えてしまった人や、集中力が上がって、理解度も上がり、興味も広がって、勉強時間が増えた人も考えられます。前者のパターンの人が多いように見えます。

対面と比べたオンライン教育の出席率、集中力、理解度、勉強時間(出典:A大学)
一方、満足度や理解度、勉強時間を調査し、約8割も肯定的な回答だったという調査結果を公表している大学もあります。恒久化されていくにあたって、オンライン授業をやった結果を何らかな方法でしっかり浮き彫りにして、出席率等、いい点だけではなく、集中が難しいなど、関連する要素を組み合わせて課題も具体的に浮き彫りにして、改善していくことは重要かと思います。
「教育ITソリューションEXPO」が、9/16~18に幕張メッセで開催され、学校での実践や文部科学省等の講演など、様々なセミナーと共にソリューションが紹介されるようです。学生の課題について、どのように取り組まれているか、参考になるかと思います。KK2の「教育のデジタル化研究会」では、デジタルプレゼンテーションプラットフォーム(DPP) を活用してどのように学生の状況を把握しつつ、学生を喚起していけるか、といった課題も取り上げています。先生は、何から、学生の状況の把握を始めるといいか、実践事例から考えます。「教育のデジタル化研究会」は、そういった実践の交流も進めていきます。
みなさまはオンライン講演会(授業)に参加されたことはありますか?対面の講演会と比べて、オンライン講演会はいかがでしたか?読者のみなさま向けにアンケートを作成いたしましたので、是非ご回答ください。
※アンケートは選択式で全9問です。個人情報は取得しません。KK2Webサイトにログインせずに回答できます。
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アンケート集計結果(2020/9/17現在)PDFファイル
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