災害は忘れる前にもやってくる-自分事として備えよう-
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秋田 義一
一般財団法人 AVCC 理事
一般社団法人 話力総合研究所 理事長
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日本列島に住む私たちにとっては、誰もが避けられないことなのですが…また、大地震で死者、負傷者を出してしまいました。2023年5月5日午後2時42分、石川県珠洲市で最大震度6強を観測する地震が発生しました。また、5月11日には千葉県南部でも最大震度5強を観測しました。亡くなった方に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様にお見舞い申し上げます。
この数年、石川県地方で地震が頻発しており、時々大きな地震が発生していました。「前回の時も食器などが割れ、散乱した。今回はそれ以上。どこから手をつけてよいのかわからない。」と今回の地震で被災された方が記者のインタビューに答えていました。災害が発生すると毎度同じことが言われます。「自分事として防災対策を。来るべき災害に備えてください。」と。しかし、どうでしょうか?備えていますか?「私は大丈夫」などと正常性バイアスが働いてはいませんか?家の中で安全な場所はありますか?家具は倒れてきませんか?食器は散乱しませんか?停電の備えは?水、食料はありますか?避難の準備はできていますか?持ち物は用意してありますか?どこに避難しますか?家族との連絡はどうしますか?待ち合わせ場所は決めていますか?外出中の備えはできていますか?帰宅困難者になったら?エレベータの中にいたら?災害は地震ばかりではありません。住まいの周辺、外出場所、旅行で訪れる場所の災害リスクを知り、事前の備えが大切です。
「天災は忘れたころにやってくる」とは、1923年の関東地震を経験した物理学者 寺田寅彦先生のことばです。しかし、今や「天災(災害)は忘れる前にもやってくる」のです。災害時の教訓を自分事として生かし、来るべき災害に備えてください。
2021年7月16日開催「コロナ禍を未来に活かす『防災八策』」(講師:秋田 義一)より
KK2では、災害への備えを学べるプログラムを公開しています。お薦めのプログラムを以下ご紹介します。
・「愛の見える化」から始める防災準備~家族・隣人・地元とのつながり強化で命を守る~
・帰宅困難者問題を考える
是非ご視聴下さい。
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