★ 今週号は「KK2アドバイザリーメンバー」からの特別メッセージです!
これからのValuable Communication
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秋田 義一
一般財団法人 AVCC 理事
一般社団法人 話力総合研究所 理事長
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メッセージ fromKK2第731号で「コミュニケーション新時代」について私なりの考えを述べました。そして、メッセージ fromKK2第758号では、KK2代表の久保田さんが「デジタルやバーチャル一辺倒ではなく、アナログやリアルの良さも活かしたValuable Communication」について紹介しています。
みなさんは、リアルなコミュニケーションを効果的に行えていますか?リアルでも難しいですね。加えてデジタルコミュニケーションです。オンラインでの会議、スピーチ、プレゼンテーションは、さらに難しいです。最近になって、「オンラインでは聴き手の反応がわからず、話しにくい」「微妙な交渉事はオンラインでは難しい」などの話を聴くようになりました。その通りです。
コミュニケーションの研修で、AさんBさん2人一組の実習を行います。Aさんに数分間話してもらい、BさんはAさんの話を聴きます。Bさんには腕を組んで目をつぶって無反応でAさんの話をしっかり聴くようにお願いします。実習を終えて、Aさんに問います。「話しやすかったですか?」私の経験では、どこで実施しても8割以上の方が話しにくかったと答えます。Bさんが興味を持っているのか、わかっているのか、わからないのか、賛成なのか、反対なのか。。。無反応ではわかりませんから当然です。オンラインコミュニケーションは、どちらかというとこの実習に近い状態で話し、聴くことを続けるのですから、本来は話しにくいはずなのです。この実習を多くのところで30年以上続けてきましたが、最近は「話しにくかった」と答える方の割合が徐々に減ってきているのです。オンラインで一方的に話すことに慣れてきているのではないかと心配しています。
これからの時代の「Valuable Communication」、リアルでもオンラインでも効果を上げるコミュニケーションです。リアルだけでも難しいのに、さらに難しいオンラインコミュニケーション。しかし、心配いりません。すらすらペらぺら話す必要はないのです。特にオンラインでは早口で、すらすらぺらぺら話されてはたまりません。音楽のように心地がいいかもしれませんが、話の内容は頭に入りません。YouTubeなどでぺらぺら話している人の話を復唱してみてください。できないですよ。これでは効果的ではありません。私たちの効果的なコミュニケーションは、リアルでもオンラインでも相手に寄り添うことが大切なのです。ひとりよがりではいけません。相手を思いやる心をもって、自身の教養を高めていくことが「Valuable Communication」のための近道です。この場合の教養は、academicなものでなく、social intelligenceです。まずは自身の人間性、社会性を高める努力をなさってください。
しごと力を高めるビジネスコミュニケーション「7つの極意」 より
KK2のしごと力向上ライブラリには、コミュニケーション、共感力、ビジネスマナーなど、人間性、社会性を磨きコミュニケーション能力を高めるコンテンツが多数用意されています。是非学んでみてください。
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