『「対話」がはじまるとき』
著者:マーガレット・J・ウィートリー
出版社:英治出版
発行:2011/03
定価:1,680円
出版社:英治出版
発行:2011/03
定価:1,680円
【目次】
1.みんなで向かいあって
2.一息ついて振り返ってみましょう
3.対話のきっかけ
1.みんなで向かいあって
2.一息ついて振り返ってみましょう
3.対話のきっかけ





真の変化は「人と人が気がかりなことを話す」ことから始まる。権力者同士が話し合うよりも、親しい仲間同士が語り合うほうが本質的な変化の契機となる。例えば著者の住まいの近くでは、母親たちのグループによる「子どもたちの通学路に危険な交差点がある」という問題について話し合われ、問題意識を共有していた。それは役所への働きかけに結びつき、数年後には、町づくりのための莫大な助成金を連邦政府から獲得するまでに至った。
本書ではこんな例も挙げられている。ドイツ・アウシュビッツのユダヤ人強制収容所の見学者の中に、地獄を生き抜いて米国にわたったユダヤ人の父を持つ男性と、ナチスの軍人が父親である女性がいた。2人のあいだには深い憎しみが横たわっていたが、いつしか会話が生まれるようになった。すると、恥や罪悪感、多くを語ろうとしない姿勢といった共通点が見つかり、理解と同情に満ちた揺るぎのない友情へと発展していったのである。