『カレーの経営学』
著者:井上 岳久
出版社:東洋経済新報社
発行:2012/05
定価:1,575円
出版社:東洋経済新報社
発行:2012/05
定価:1,575円
【目次】
序.カレーを知れば、ビジネスの本質がわかる
1.ハウス食品に学ぶ創業の「秘伝」
2.カレー業界は経営戦略の宝庫
3.「バーモントカレー」はマーケティングの教科書
4.コンスタントにヒット商品を生み出す研究開発の法則
5.ライバルを撃破する競争戦略
6.できる会社の財務会計はここが違う
7.人事制度で社員の連携は図れる
序.カレーを知れば、ビジネスの本質がわかる
1.ハウス食品に学ぶ創業の「秘伝」
2.カレー業界は経営戦略の宝庫
3.「バーモントカレー」はマーケティングの教科書
4.コンスタントにヒット商品を生み出す研究開発の法則
5.ライバルを撃破する競争戦略
6.できる会社の財務会計はここが違う
7.人事制度で社員の連携は図れる





小売店に並ぶカレー商品は「ルウ」と「レトルト」に分けられる。ルウは家庭で作るカレーの材料になるもの。家庭のカレーは定番化することが多いため、ルウに関しては変化の少ない少品種で勝負するメーカーが多い。それに対し個食が中心となるレトルトには、多くの種類を用意し、短期間で新しい商品を挑戦的に投入していく戦略が有効だ。カレーに限らず、商品特性を考えたうえで開発や販売戦略を立てることはきわめて重要だ。
人生の初期、すなわち子どもの頃に家庭の食卓に並んだカレーのことを「ファーストカレー」というが、その味は、その後の生涯におけるカレーの嗜好の基礎となることが多いという。バーモントカレーは、りんごとはちみつを用いるなど、マイルドな辛さで子どもでも食べられ、ファミリーの食卓にのぼりやすいように工夫された商品である。幼少時代からの食習慣を形成し、その後もハウス食品のカレーを食べ続け、さらには自らが親になったときに再び「家庭のカレー」としてバーモントカレーを食卓に出す、というようなストーリーを想定した"囲い込み"戦略がバーモントカレーの勝因なのだ。