『ひとつひとつ。少しずつ。』
著 者:鈴木 明子
出版社:KADOKAWA
発 行:2014/04
定 価:1,200円(税別)
出版社:KADOKAWA
発 行:2014/04
定 価:1,200円(税別)
【目次】
1.地道な努力で夢をつかむ
2.逆境が人を強くする
3.心の強さが技術を伸ばす
4.「いまできること」が未来をつくる
1.地道な努力で夢をつかむ
2.逆境が人を強くする
3.心の強さが技術を伸ばす
4.「いまできること」が未来をつくる





摂食障害による1年のブランクを経てリンクに復帰した鈴木選手は、以前できていたことがまったくできなくなっていた。だが彼女はそこで開き直る。何もできなくなった今だからこそ、染みついていたよくないクセを直し、一から技を作り直すことができると考えたのだ。スケートを始めた頃に体で覚えていったことを、こんどは頭で覚えていく。何のためにこの練習をするのか、などひとつひとつ考えながら基本をさらう。その結果、時間はかかったが、発病前よりかえって自分の理想形に近づくことができた。
ひとつひとつ、少しずつ。それが鈴木選手のスケート人生を象徴する言葉だという。彼女には一気に階段を駆け上がる能力は、残念ながらなかった。地道に練習しなければジャンプを跳べるようにはならない。一段一段階段を上っていく、少しずつ成長していくことに喜びを感じてきた。
これまでできてきたことがうまくできなくなる。すべてがダメになった気がして不安に苛まれる。そんなとき鈴木選手は、不安な自分を受け入れることにしている。「たまたまできないだけ」と逃げてはいけない。「しょうがないよ、できないもの。これが私なんだから」と思えたら、そこをスタート地点にして前を向くことができるのだ。