『空き家問題』 ‐1000万戸の衝撃
著 者:牧野 知弘
出版社:祥伝社(祥伝社新書)
発 行:2014/07
定 価:800円(税別)
出版社:祥伝社(祥伝社新書)
発 行:2014/07
定 価:800円(税別)
【目次】
1.増加し続ける日本の空き家
2.空き家がもたらす社会問題
3.日本の不動産の構造変革
4.空き家問題解決への処方箋
5.日本の骨組みを変える
1.増加し続ける日本の空き家
2.空き家がもたらす社会問題
3.日本の不動産の構造変革
4.空き家問題解決への処方箋
5.日本の骨組みを変える





日本国内の「空き家」は、総務省「住宅・土地統計調査」(2008年)の結果によれば、757万戸。前回調査(2003年)と比べると97万戸、14.6%も増えている。
多くの自治体による空き家対策は「空き家条例」などを制定し、一定条件のもとで撤去を命じられるようにする、といったものだ。しかし、こうした対策では限界がある。そこで著者は、都心部における再開発事業の手法の応用を提案する。空き家や、高齢者の一人暮らしが増加したエリアで、住宅の権利を持ち寄ってもらい、そこに自治体などが高齢者専用の賃貸住宅や介護施設を建設するというものだ。地権者は、権利状況に応じて、その施設に入居するなり権利床を取得する。
深刻化する空き家問題は、個別事象として対処するだけでは、根本的な解決にはならない。空き家が増え続けることを前提として、地域や国家全体の構造を変えるぐらいの考え方による解決が望まれる。
今必要なのは日本国内の「ひと」の再配備であると、著者は主張する。地方では高齢者“すら”減少し始めており、高齢者用の施設に空きが出てきている。一方、首都圏では高齢者向けの施設が不足している。つまり、首都圏であふれた高齢者を地方に招き入れるのが、もっとも手っ取り早い人口回復策といえる。