『地方消滅の罠』
著 者:山下祐介
出版社:筑摩書房(ちくま新書)
発 行:2014/02
定 価:900円(税別)
出版社:筑摩書房(ちくま新書)
発 行:2014/02
定 価:900円(税別)
【目次】
序.地方消滅ショック
1.人口減少はなぜ起きるのか
2.地方消滅へと導くのは誰か
3.「選択と集中」論の危うさ
4.多様なものの共生へ
5.「ふるさと回帰」は再生の切り札になるか
6.持続する制度を生み出す
終.新しい社会を選べるか
序.地方消滅ショック
1.人口減少はなぜ起きるのか
2.地方消滅へと導くのは誰か
3.「選択と集中」論の危うさ
4.多様なものの共生へ
5.「ふるさと回帰」は再生の切り札になるか
6.持続する制度を生み出す
終.新しい社会を選べるか





増田レポートの議論の入り口は人口減少問題である。人口減少が地方でこそ加速度的に展開し、このままでは自治体消滅が避けられなくなってしまう。それゆえに早く手を打ってこの問題を解決しようというのが最初の出発点だった。しかし、議論の出口は、経済成長さえすれば、地方消滅問題も解消されるとなっている。国家や経済の成長戦略にはかなり詳しく具体的に述べられているのに対し、人口減少や地方消滅の問題解決への道筋については既存の政策を切り貼りするだけであり、きちんとした対策が見当たらないのだ。
よって、私たちが根底で行わなければならない選択とは、地方消滅という問題にしっかりと向き合って適切に対処していくのか、それとも増田レポートを既成事実として受け止め、国家の存続を最優先していくのかということになりそうだ。
そして「地方消滅はかまわない」という考えとは別の道を選択するのであれば、国民自身が「自立」し、「多様性」を許し、民主主義を尊重し、自ら参加し共同するという覚悟をもって地方再生に取り組むことになる。国や政府任せではなく、一人一人の国民が、自分自身の暮らしや生命、生きがいや矜恃に関わる問題として、いまこの国が直面している困難について真剣に向き合い、取り組んでいくことが必要なのだ。