平田オリザ氏による講話「伝わらないことから」

プログラムのレビュー

評価:5.05.0 2件のレビュー
レビュー 評価
  • アソシエイト(~34歳)
    女性
    実際に講義を受けているように感じるような大変面白い内容でした。
    各国の教育事情、実際の教育現場を混ぜて話されており、興味をそそられます。教育の遅れが今の世界から見た日本の立場に反映されてきているように思いました。

    お話の長さを全く感じさせないので、教育関係の方に是非とも見てほしいです。
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  • リーダー(35~59歳)
    女性
    とても長丁場の講義のようでしたので、視聴するのを躊躇していましたが、見てみると素晴らしい内容で、思わず最後まで見てしまいました。劇作家という言葉のプロ・平田オリザさんによる非常に聞きやすい語り口に引き込まれたのはもちろん、その内容が非常に秀逸でした。

    日本語には、対等な立場で褒め合う言葉がない。だから英語のナイスショット!などを多用することになっている。上の立場から下へ、または下の立場から上へ、と言う表現が中心になっている。女性の上司が男性の部下に… 若手女性看護師が年配の男性患者に…など、性差や年齢差が職場の中で少なくなったからこそ、従来の日本語表現ではコミュニケーションに困ることが出てきている、などという具体例を交えたコミュニケーション論は、なるほどとうならされました。

    会話と対話の区別や、日本人は対話の体力をつけるべきといった話。そして対話によって自分が変わることに喜びを感じるくらいが本来は望ましいのに、日本人は、最初の発言から変えると嘘をついているように感じてしまいがち…といった話があり、これまでにない視点が随所に語られ、とても新鮮でした。

    実際、長い講義ですが、各テーマごとに3分~10分の短い動画で区切られているので、自分が気になるトピックだけを選んで再生してみても良いと思います。対象は教育関係者(特に国語の先生?)のようですが、就活の学生さんや、若手の育成に携わる企業の方、子育て中の方などにも役立つ内容でした。コミュニケーションについて考えている多くの方々に、もっと見て頂きたい番組です。
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