2014年度第1回「デジタル公民館まっさき」活動

2014年度第1回「デジタル公民館まっさき」活動

収録日2014年5月17日(土)~18日(日)

収録時間51分53秒、27分51秒

セミナーパンフレット アンケート結果
今年度の活動は、活動拠点の大船渡市末崎町地区公民館を拠点に、公民館に期待される自治活動、社会教育活動を地元のみなさんとKK2が募集するよそ者メンバーが協働で実施することとし、学習活動、地域活動、土曜日等の子ども対応活動などに取り組みます。
2014年度第1回「デジタル公民館まっさき」活動

INDEX

  • 「気仙に学ぶ!」第1回 講演「長洞元気村なでしこ会の活動」(27分53秒)
    村上陽子氏
    (長洞元気村 なでしこ会)
  • 「まっさきに学ぶ!」第1回 講演「民俗誌講座」(51分56秒)
    久保田裕道氏
    (独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所 無形文化遺産部 無形民俗文化財研究室長 博士)
  • 「まっさきに学ぶ!」第1回 講演「ごいし民俗誌解説」(21分34秒)
    久保田裕道氏
    (独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所 無形文化遺産部  無形民俗文化財研究室長 博士)
  • 「まっさきに学ぶ!」第1回 意見交換「ごいし民俗誌発刊後の意見交換」(43分48秒)
    久保田裕道氏
    (独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所 無形文化遺産部  無形民俗文化財研究室長 博士)
    及び 末崎町のみなさん

出演者紹介

  • 【活動の目的】
    【活動の目的】

     大船渡市末崎町地区公民館を拠点に、公民館に期待される自治活動、社会教育活動を地元のみなさんとKK2が募集するよそ者メンバーが協働で実施することとし、学習活動、地域活動、土曜日等の子ども対応活動などに取り組み、1泊2日の現地活動を行います。
     「気仙に学ぶ!」「まっさきに学ぶ!」などの学ぶ活動は東日本大震災の痛手から立ち直り、日々の暮らしや未来へと続くまちづくりに向けて学ぶ場であり、よそ者活動メンバーにとっては地域の理解を深め、都会では忘れられていることに気づく学びの場です。地域の人とよそ者活動メンバーが共に考え、共に学ぶことで起こる化学反応をコミュニティ再生に繋げたいと考えています。また、公民館による学びの活動が地域の人にも、都会からやってくる者にも、考える力や生きる力を呼び醒ますことを共に体験する場にしたいと考えています。
     「PC・ネットよろず相談」等、住民のICT活用支援活動は、地域住民の趣味や生活に役立つITCスキルを身につけていただくことや、まっさきの地域情報を発信する人を育成し、まっさきの人々と他府県で暮らす家族・友人等の出身者、よそ者活動スタッフ、まっさきに関心のある全国の人々を結び交流する「デジタル公民館」サイトづくり、そしてそれを通じた公民館活動のモデル化が地域コミュニティ再生に有効であることや地域の人が自律的に運営していく道筋を築きたいと思います。大学のボランティアセンター、ゼミ、サークル等の継続的な参加等のご相談にも対応します。ぜひご検討下さい。
    ※詳細はセミナーパンフレットをご覧ください。

2014年度第1回「デジタル公民館まっさき」活動 詳細情報

日時 2014年5月17日(土)~18日(日)
参加対象者 活動スタッフは「デジタル公民館まっさき」活動の目的や内容に賛同し、スケジュールに沿って行動できることが条件となります。また、課題を発見したら自分で考え自発的に行動する、目的意識を持って参加していただくこと、地域再生に熱意や関心があること、傾聴力があること、日常生活や学業、仕事、その他の活動でパソコンやインターネットを活用していることとし、学生、社会人、シニアの三世代の男女を対象者とします。
募集人員 8名程度
参加費 ボランティア保険代(未加入の方:1,000円 天災Bプラン) ※事前説明会の際に東京都社会福祉協議会のボランティア保険への加入手続きを代行します。(2015年3月末まで有効です。)
※現地までの交通費(新幹線)、現地レンタカー、食費(4食分)、宿泊費は事業費で負担致します。
事前説明会 日時:平成26年5月14日(水) 19:00~
会場:霞が関ナレッジスクエア スタジオ
申込 終了しました。
主催・問い合わせ 一般財団法人高度映像情報センター(AVCC)霞が関ナレッジスクエア(KK2)
TEL:03-3288-1921

【平成26年5月活動報告】

活動スタッフ

13名 (内 アソシエイト(~34歳)0名、リーダー(35~49歳)5名、シニア(50歳~)8名) 
性別 : 男性 9名 女性 4名 
業種 : 情報産業 4名、教育支援業 4名、社会団体 2名、不動産業 1名、自営業 2名

活動場所

大船渡市末崎地区公民館 (大船渡市末崎町)

宿泊場所

「ホテル碁石」(大船渡市末崎町)
 

活動スケジュール

2014年5月17日(土)~18日(日)
スケジュール表

主な活動

5月17日(土)
①『気仙に学ぶ!』 長洞元気村 なでしこ会の暮らしづくりとIT活用を学ぼう 13:30~15:30
 (現地講師2名/現地参加者15名(内 協議会委員6名)/活動スタッフ13名)
 現地講師:戸羽八重子さん、村上陽子さん (長洞元気村 なでしこ会)
 現地司会進行:熊谷君子さん、大和田恵美子さん、菊池則子さん(協議会委員)

 陸前高田市広田町の長洞元気村からなでしこ会(婦人チーム)をお招きし、元気村およびなでしこ会の活動を紹介していただいた。なでしこ会が取り組む暮らしづくり、生きがいづくり、それをサポートするIT活用についてお話をいただき、まっさき(末崎)の参加者からの質問や意見交換が行われた。
 長洞元気村は岩手県陸前高田市広田町に位置し、末崎町からも近く公民館からは車で5分程度の距離。しかし今までお互いに交流する機会は少なく、デジタル公民館まっさき活動を機会に元気村から公民館に来て頂くこととなった。お話を頂いたのは、長洞元気村の女性12人で構成する「なでしこ会」の戸羽八重子さんと村上陽子さん。
 元気村は、平成25年度「あしたのまち・くらしづくり活動賞」の内閣総理大臣賞を受賞、また米国ハーバードビジネススクールも視察に訪れるなど、行政だけに頼らないまちづくり、積極的な情報発信や視察受け入れにより注目を集めている。今回は、震災後のまちづくりや、なでしこ会による郷土のお菓子・ゆべしやわかめなど海産品の商品化についてお話を伺った。また、元気村・なでしこ会の活動を行うにあたり、個々の連絡を円滑に行い、情報発信を可能とした携帯電話やブログによるIT活用についてもお話を頂いた。現地参加者、スタッフ参加者共に、なでしこ会のイキイキとした取り組みに興味深く耳を傾けていた。
②ブログ活用講座 16:00~17:30
 (現地参加者3名/活動スタッフ4名)
まっさきでITを活用して情報発信している人やお店の紹介を行いつつ、ブログやFacebookの活用について説明を行った。現在末崎町ではブログによる情報発信は多くない。参加者間で、ブログやSNSによる情報発信・交流の有効性を確認し合い、まずは入門としてFacebookの活用を練習した。

③まっさき現地視察 16:00~17:30
 (活動スタッフ9名)
公民館周辺の視察を行った。昨年度、講師として講話をお願いした「鮮魚シタボ」の村上勝弘さん、富士子さん夫妻に末崎の近況についてお話を伺った。また、国立公園の碁石岬周辺や5月より遊覧船が再開した穴通し磯周辺の見学を行った。

④PCネットよろず相談 19:00~21:00
 (現地参加者7名(内 協議会委員3名)/活動スタッフ11名)
パソコンやインターネットの使い方について個別対応支援活動を行った。初めての夜間での本活動となったが、普段日中来られない方も集まり、盛り上がった。SNS(Facebook)の活用、Windowsの設定、Excelによる表計算、写真の加工、ICレコーダーの利用法およびPCでの音声ファイルの活用、Wordによるチラシ作成など
⑤協議会打ち合わせ 19:00~21:00
 (代表 近藤 均、副代表 久保田了司、委員 大和田江東、事務局 丸山 修、以上4名)
運営協議会委員による打ち合わせが行われた。7月、9月、11月活動のプログラムについてなどが話し合われた。

5月18日(日)
①現地視察 6:00~7:00
 (活動スタッフ8名)
前日に講演を頂いた陸前高田市長洞元気村の様子を視察した。また、同じ広田半島に位置するモビリア集合仮設を車でまわり、復興の様子を確認した。

②PCネットよろず相談 9:00~12:00
 (現地参加者8名(内 協議会委員1名)/活動スタッフ13名)
前日に引き続き、パソコンやインターネットの使い方について個別対応支援活動を行った。SNS(Facebook)の活用、Windowsの設定、Excelによる表計算、写真の加工、Wordによるチラシ作成、タブレットPCの活用など
③『まっさきに学ぶ!』 ふるさとの記憶をたどる 「ごいし民俗誌」から 13:00~16:00
 (現地参加者17名(内 協議会委員5名)/活動スタッフ13名)
 講師:久保田裕道さん (東京文化財研究所無形文化財遺産部無形民俗文化財研究室長)
 現地司会進行:大和田東江さん(協議会委員)

2011年度~2013年度の3年間、独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所無形文化遺産部が碁石(ごいし)5地区(旧泊里5部落)を調査し取りまとめた「ごいし民族誌」を題材に、村の記憶、土地の記憶、海の1年、気仙大工による住まい、祈りと祭りなどのふるさとのあらましをたどり、復興の町づくりを考えた。
冒頭、久保田さんより民俗学から見る虎舞・獅子舞の分類や歴史、また虎舞・獅子舞による祭りの形態や歴史についてなど、お話を伺った。その後、我々の生活や慣習、風土を民族学的にどのように注目し、考えていく必要があるかを説明した上で、ごいしの民俗について話をされた。また、大和田東江さんの司会進行により「ごいし民俗誌」で取り上げている項目に沿って参加者の意見を伺った。山根、泊里、碁石など調査研究地域の方から、掲載されていないが自分が知っていることなど活発な発言があり、これをきっかけに、今後「ごいしの民俗誌」の普及と追加調査等を、地域住民が協力して進めていくこと、こうした活動を復興のまちづくりに繋げていくことを話し合った。