千代田区の「帰宅困難者等一時受入施設」

KK2及びエキスパート倶楽部が、千代田区の「帰宅困難者等一時受入施設」に

 平成27年2月1日、千代田区と、霞が関ナレッジスクエア(KK2)を運営する一般財団法人高度映像情報センターは、「大規模災害時における帰宅困難者等受入に関する協定」を結びました。
 この協定は、地震等の災害に起因し公共交通機関の運行が停止するなどの理由で、千代田区内にいるときに帰宅困難者となった人を、一時的な避難所として受け入れるものです。
 対象施設は、KK2及び交流カフェ エキスパート倶楽部。これにともない、アルミブランケット、水、ビスケット(カンパン、アルファ米含む)、携帯トイレ等の必要数を保管倉庫に備蓄いたしました。

 2011年3月11日の震災では、独自の判断で帰宅できなくなった方々をお世話させていただきました。そのときの模様はこちら

大規模災害時における帰宅困難者等受入施設

エキスパート倶楽部
【施設名・一時受入れ場所】

「霞が関ナレッジスクエア交流カフェエキスパート倶楽部」
 東京都千代田区霞が関3-2-3
 霞が関コモンゲート ショップ&レストラン アネックス1階(天野歯科隣り)
 (外堀通りに面しています)
スタジオ
「霞が関ナレッジスクエア(KK2)」
 東京都千代田区霞が関3-2-1
 霞が関コモンゲート
 西館ショップ&レストラン3F(西館奥 エスカレーター上がる)
 金融庁が入っているビルの低層部分3階です。
 エキスパート倶楽部から係員が誘導します。
備蓄
【備  蓄】
アルミブランケット 30枚
水(500ml)540本分
ビスケット(カンパン、アルファ米等含む)270食
携帯トイレ 450枚 
(他)
【アクセス】

2011 「3.11 KK2 Aid Station 」

KK2は、東日本大震災発生直後から帰宅困難者を支援する「Aid Station」として、災害情報の提供、安否確認支援飲食の提供を行い、翌朝10時まで概ね延べ300名のみなさまにご利用いただきました。
(1)「KK2 Aid Station」活動計画(PDF 456KB)
(2)「KK2 Aid Station」活動報告(PDF 257KB)

霞が関地区「KK2 Aid Station」活動報告 ~3.11における帰宅困難者支援~

       久保田 了司
財団法人高度映像情報センター(AVCC)
霞が関ナレッジスクエア担当理事

霞が関地区は夜間過疎地のため、公民館はもちろん、学校・図書館・博物館といった社会インフラがなく、大規模災害時の避難場所指定がありません。AVCCが運営する「霞が関ナレッジスクエア」(以下、KK2)は霞が関地区の民設民営の公民館として2008年春に開設しました。

KK2は首都直下型地震に備え帰宅困難者を受け入れる「Aid Station」活動計画を進めていました。その矢先、3.11大規模災害発生となり、準備不足ではありましたが、帰宅困難者受け入れを行いました。本計画の経緯、そして3.11当日の活動についてご報告いたします。       

Ⅰ Aid Station整備計画の背景

千代田区指定避難場所

(1)帰宅困難者数推定は30,000人/日

霞が関1~3丁目の面積は0.48㎡、住民は5世帯9人※1、一方で昼間人口(在勤者)は、59,210人※2。最寄駅(霞ヶ関、虎ノ門、桜田門)の平日乗降客数の1/2から、住民、昼間人口、近隣地区昼間人口を引くと、平日1日で約30,000人の人が霞が関地区を訪れ一定時間滞在すると想定できます。

(2)区指定帰宅困難者避難場所の課題

千代田区は帰宅困難者避難場所として、北の丸公園/皇居東御苑/皇居外苑/日比谷公園を指定していますが、すべて屋外公園で、スペースはあるがケアするスタッフが不明確で、ネットワークインフラ、情報提供手段が無く、寒さ、荒天対策が懸念されます。
※1.住民基本台帳 2010.7.1現在
※2.2005年国勢調査より
霞が関コモンゲート

(3)「霞が関コモンゲート(霞テラス)」の有効活用

KK2のある霞が関コモンゲートは、桜田通りと外堀通りが交差する虎ノ門交差点に隣接、徒歩帰宅者の要所に位置し、誰もが立ち入れる公共広場として多数の帰宅困難者収容が可能です。
また一階が駐車場、道路となっており、霞テラスはその上に広がっていますので、一階は屋根のある大きなスペースとして寒さ、雨天対策に有用です。

(4)KK2ネットワークインフラを活用

KK2は、インターネット、TV会議、通信衛星(CS)等ネットワークインフラを常備、安否確認交通情報提供機能を活かしたAid Station活動が可能です

Ⅱ「3.11 Aid Station」活動報告

3.11の大震災発生時、準備万端ではありませんでしたが、スタッフは徹夜で帰宅困難者お世話役を行いました。何も告知されていないKK2を約300人の帰宅困難者が利用されたのは、ツイッター・メール等での口コミによるものでした。
(1)安否確認サービス
携帯電話/固定電話は、震災時には殆ど機能しません。災害時優先電話やインターネットを活かした安否確認が有効です。災害時優先電話設置は、民間施設は No.(NTT東)、新たな避難所は不要(千代田区)ということで設置できず、当日は、事務所の固定IP電話の貸し出しを行いました。
(2)手動携帯電話充電サービス
これまでの地震災害では、携帯電話の通話は規制がされましたが、パケット通信(メールやホームページ閲覧)は利用可能で、情報収集等に活用できていまし た。そのため携帯電話の充電の要望があり、事務所や職員の充電器の貸し出しを行いました。今後停電時にも使えるように手動式充電器を整備する予定です。
(3)パソコンの利用提供
KK2には、メンバー向けに無線LAN、PC貸出を行っていますので、災害時にはこれらを開放し、帰宅困難者に提供しました。
(4)災害時の情報提供
KK2には大型ディスプレイがあり、災害情報としてNHKを放映、交通情報はPCを使いサポートを行いました。CATV幹線を引くことも検討しましたが、 多大な経費のため断念しました。また、NHKだけでなくMXTV等地域型の情報の放映も必要であり、その他ラジオの整備や災害伝言版の告知、帰宅支援マッ プなどの情報整備も課題となりました。
(5)トイレの提供・一時休息所の提供
KK2のトイレ提供や休憩仮眠の場の提供も行いました。併せて暖かい飲み物やパンなども提供しました。ただし、ライフライン止まった場合は別途検討が必要です。
帰宅困難者支援告知 (エキスパート倶楽部)
ニュースに見入る人々 (エキスパート倶楽部)
事務フロアの固定電話を利用する人 (エキスパート倶楽部)
無線LAN解放告知 (エキスパート倶楽部)
帰宅困難者支援告知
(エキスパート倶楽部)
ニュースに見入る人々
(エキスパート倶楽部)
事務フロアの固定電話を利用する人
(エキスパート倶楽部)
無線LAN解放告知
(エキスパート倶楽部)
帰宅困難者支援告知(スタジオ)
帰宅困難者支援告知(スタジオ)
帰宅困難者支援告知(スタジオ)
飲み物・食べ物サービス(エキスパート倶楽部)
帰宅困難者支援告知
(スタジオ)
帰宅困難者支援告知
(スタジオ)
帰宅困難者支援告知
(スタジオ)
飲み物・食べ物サービス
(エキスパート倶楽部)

Ⅲその他

今回の活動を受けて、都心の有事の帰宅困難者支援の課題が明らかになりました。

千代田区は、皇居前日比谷公園等屋外を避難場所として指定しているが、安否確認情報提供の無い場所に避難する人は少ない。
3.11夕刻より、外堀通りの歩道にあふれる徒歩帰宅者に対して、多くのビルはシャッターを閉ざし、多くの飲食店も早々に閉店しました。安否確認したい、交通情報が知りたい、トイレが使いたい帰宅困難者に対して、都心の街として「何ができるのか」今すぐ確認し合い協力体制を築くことが大切です。
みなさま自身が自分の役割を見出しできることを積み重ねていく。ひとつひとつは小さいかもしれませんが、それが大きな渦となり希望の光となることは間違いありません。「一人一役、今できること」みんなで力をあわせましょう。
KK2もがんばります。