『ぼくは「技術」で人を動かす』 ‐今いるメンバーで結果を出す{チームリーダー}のレシピ(高島 宏平 著)

『ぼくは「技術」で人を動かす』 ‐今いるメンバーで結果を出す{チームリーダー}のレシピ

『ぼくは「技術」で人を動かす』 ‐今いるメンバーで結果を出す{チームリーダー}のレシピ(高島 宏平 著) 

著 者:高島 宏平
出版社:ダイヤモンド社
発 行:2015/02
定 価:1,500円(税別)


【目 次】
1.{観察}のレシピ
2.{伝達}のレシピ
3.{配置}のレシピ
4.{巻き込み}のレシピ
5.{育成}のレシピ
6.{立て直し}のレシピ
7.{成長}のレシピ

  • ■オイシックス創業者が誰にでも身につけられるリーダーの「技術」を紹介

     リーダーシップを生来の資質と考える人もいるのではないだろうか。本書では、有機野菜などの食品宅配専門スーパー「オイシックス」の創業者が、自らの経験をもとに、誰にでも身につけられる「技術」としてのリーダーシップを紹介している。
     組織やチームを率いることになったリーダーが最初にすべきことは「観察」によってメンバーを「知る」ことだという。メンバーはどんなときに生き生きしているのか、メンバーが仕事をやり遂げる力はどれくらいあるのか、メンバーが得意なコミュニケーションスタイルはメールか対面か、などをつぶさに観察し、理解しなければいけない。
     チームを動かすために重要なのが「配置」の技術。ポイントは、各々のメンバーの「ビジネスパーソンとしてのスキル、強み」と「性格面も含めた人としての考え方、性格」の二つを見抜き、それを踏まえて人と人の組み合わせを考えることだ。そうすれば、たとえ寄せ集めのチームでも強くなれる。

  • ■「違和感メンバー」を入れることで成長の限界を乗り越える

     著者は、メンバーの成長を促すだけでなく、リーダー自身が成長することも重要だと指摘。リーダーが「成長」するための技術は、俯瞰的な視点で自分とチームを見ること。リーダーに求められる役割は絶えず変わる。高いところから全体を見る視点がないと、その変化に対応しきれない。
     オイシックスでは、創業からしばらくは、若いメンバーのエネルギーが会社の成長とリンクしていた。しかし、上場を考える頃になると成長の限界が見えてきた。当時、独身男性役員を始め、皆相変わらず夜中まで働いていたが、オフィスには結婚・出産を経た女性社員たちが「主婦」として戻り始めていたのだ。彼女たちには夜中まで働くワークスタイルが合わなくなっていた。そこで、著者は、若い会社には違和感のある40代と60歳近い幹部二人を採用し、チームの雰囲気を変えた。「違和感メンバー」を入れることで社員のワークスタイルが変わり

  • ◎著者プロフィール

    オイシックス株式会社代表取締役社長。1973年、神奈川県生まれ。東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻修了。大学院時代に、自らベンチャー企業を立ち上げ、インターネット事業を手がける。1998年大学院修了と同時に、外資系コンサルティング会社のマッキンゼーに入社。2006年6月オイシックス株式会社を設立し、現職に。2013年3月に東証マザーズに上場。他に、NPO法人TABLE FOR TWO International理事、一般社団法人東の食の会代表理事、BEYOND Tomorrow理事を兼務。