『引きずらない人は知っている、打たれ強くなる思考術』(豊田 圭一 著)

『引きずらない人は知っている、打たれ強くなる思考術』

『引きずらない人は知っている、打たれ強くなる思考術』(豊田 圭一 著) 

著 者:豊田 圭一
出版社:クロスメディア・パブリッシング
発 行:2014/04
定 価:1,180円(税別)


【目次】
1.失敗についての捉え方
2.仕事で凹むのは1時間まで
3.ストレス耐性は訓練で変える
4.想定内の1日を過ごせる人はいない
5.壁を壁とも思わなくなるまで
6.当たり前にあるものはない
7.必要なのは「シンパシー」よりも「エンパシー」
8.不遇のときに出会った“鬼”監督
9.ぐうの音も出ないクレームから学んだこと
10.「意識」「行動」「結果」を変える、簡単な方法
他、全29項目

  • ■「失敗して当然」という意識に前もって切り替えておく

     仕事への期待や責任感からくるプレッシャーなど、誰もが何らかのストレスを抱えながら生きているように思われるなか、ストレスがあることを感じさせない、打たれ強い人がいる。本書は、意識を切り替えることにより、凹むような出来事があっても引きずることなく乗り切っていける、「逆境」「失敗」「本番」に強くなる29のコツを紹介している。
     打たれ強い人は、失敗することが前提であると前もって意識を切り替えている。そうしておけば、“当然”の失敗を受け入れた上で、今からどうすればいいのかを考えられる。また、凹んだときには「1時間以内で気分を切り替える」と期限を区切ることで不思議と引きずらなくなる。受注できなかったときなども自分のせいとばかり思わずに「うちの商品やサービスがお客様に合わなかっただけだ」と考えたり、相手からぶっきらぼうにあしらわれたときには「この人はきっと誰に対してもこういう態度なんだろう」と割り切ることも大切だ。

  • ■「できない」というメンタルブロックを壊す

     著者がベトナムで実施した海外研修に、「TOEIC300点で英語はできません」と言う人が参加した。その海外研修は出された課題を締切時間までに完了するというもの。現地の人からヒアリングしながら進めなければいけない課題も多いため、受講生たちはまず、ベトナム人に「Do you speak English?」と聞くことになる。一人目から「NO」、二人目からも「NO」と断られたところで、三人目に声をかけたら「Yes, a little.」と答えが返ってきた。その瞬間、彼はホッとして「Let’s speak English!」となり、その後は互いに片言の英語で楽しく話ができたという。英語ができないと思い込んでいたメンタルブロックが完全になくなったのだ。
     「できない」という思い込みが行動を躊躇させていたら、いつまで経ってもできるようにはならない。逆に、「間違えるのは当たり前!」と思って、どんどんやるように意識を切り替えることができたら、少しずつでもできるようになるのである。

  • ◎著者プロフィール

    ビジネストレーナー。上智大学経済学部を卒業後、清水建設株式会社に入社。3年後、海外留学コンサルティング事業の起業に参画。以来、大学・大学院留学コンサルティングや海外インターンシップの専門家として活動。現在は株式会社スパイスアップ・ジャパン代表取締役、株式会社JIN-G執行役員としてグローバル人材育成のための海外研修に従事し、東南アジアやインドを飛び回っている。主な著書に『とにかくすぐやる人の考え方・仕事のやり方』など。