『リーダーシップ・チャレンジ[原書第五版]』(ジェームズ・M・クーゼス/バリー・Z・ポズナ 共著)

『リーダーシップ・チャレンジ[原書第五版]』

『リーダーシップ・チャレンジ[原書第五版]』(ジェームズ・M・クーゼス/バリー・Z・ポズナ 共著) 

共著者:ジェームズ・M・クーゼス/バリー・Z・ポズナー
訳 者:関 美和
出版社:海と月社
発 行:2014/05
定 価:2,800円(税別)


【目次】
1.最高のリーダーとは?
2.価値観を明らかにする
3.手本を示す
4.未来を描く
5.人々を引き入れる
6.チャンスを模索する
7.実験しながらリスクをとる
8.協働を育む
9.力を与える
10.貢献を認める
11.価値と勝利を讃える
12.だれでもすばらしいリーダーになれる

  • ■30年近くも世界で読み継がれるリーダーシップの「五つの実践」

     組織やチームを動かし、成果を上げていくために欠かせない能力である「リーダーシップ」については、古今東西さまざまな研究が行われ、論文や著作が発表されている。その中でも、1987年の初版発行以来、リーダーシップの実践テキストとして世界中で読み継がれ、累計部数200万部を超えるロングセラーとなっているのが本書である。
     著者である二人の教授は、1980年代はじめから人々の「自己最高」のリーダーシップ体験を聞き集めてきた。そうして集まった数千にわたるリーダーシップ体験を分析した結果、非凡なことを成し遂げるリーダーはいずれも、「模範となる」「共通のビジョンを呼び起こす」「プロセスに挑戦する」「人々を行動にかりたてる」「心から励ます」という「五つの実践」を行っていることがわかった。本書では、その五つそれぞれについて、合計100を超える豊富な事例とともに、具体的な行動のためのヒントを提供している。

  • ■共通の価値観、ビジョンを示し、アイディア創出の環境づくりをする

     「模範となる」ためには、リーダーは自分自身の価値観を踏まえたうえで「共通の価値観」を育んでいく必要がある。一人ひとりの意見を聞き、対立を調整するプロセスを経ることで共通の価値観が生まれる。また、リーダーは、魅力的な組織の未来ビジョンを示し、それをメンバー「共通」のビジョンにしなければならない。そのビジョンが、リーダー自身を含む全員にとって「なぜ大切なのか」を明確にすることが大切だ。
     「プロセスに挑戦する」とは、イノベーションのためにメンバーから出てくるアイディアを認め、支えていく環境づくりをすることにほかならない。
     人々を「行動にかりたてる」のに必要なのは「信頼」である。メンバーを信頼し、ときに権限をゆずることで、やる気を奮い立てることができる。そして最後の「心から励ます」とは、賞賛や祝福、承認によってメンバーの気持ちに配慮すること。成果と報酬を明確に結びつけることが重要になる。

  • ◎共著者プロフィール

    ともにサンタクララ大学リービー経営大学院教授で、リーダーシップ論を教える。30年以上にわたり、共同でリーダーシップについて研究。世界で最も広く使われているリーダーシップ評価ツールのひとつ、LPIの開発者としても知られ、アップル、グーグル、インテル、オラクル、トヨタ、ウォルト・ディズニー・カンパニーほか、100を超える企業で人材教育プログラムを実施、世界中の大学や企業での講演も精力的にこなす。