『エースと呼ばれる人は何をしているのか』(夏 まゆみ 著)

『エースと呼ばれる人は何をしているのか』

『エースと呼ばれる人は何をしているのか』(夏 まゆみ 著) 

著 者:夏 まゆみ
出版社:サンマーク出版
発 行:2014/06
定 価:1,400円(税別)


【目次】
1.エースの資格
2.エースは群れない
3.エースの努力
4.エースの習慣
5.エースのその先へ

  • ■あらゆる業種の「エース」に共通する考え方や行動、習慣を明らかに

     どんな職場にも「エース」と呼ばれる、抜きん出た成果を上げる優秀な人材が存在する。本書は、芸能の世界で数々のアイドルやアーティストの振付指導、育成にあたってきた著者が、あらゆる業種に共通する「エース」特有の考え方や行動、習慣などを、経験を踏まえて紹介している。
     著者は「自己を確立する」「自信を持つ」「前に向かって進む」という三つの「エースの資格」を挙げる。これらをしっかり身につければ、誰でもエースになれるという。
     自己を確立するためには、「個人」にならなくてはならない。チームワークとは、仲間の目を気にして、浮かないように足並みを揃えることではない。協調性を意識しなくても、一人ひとりが「最高のパフォーマンスを」という意識を持っていれば、最終的には一つにまとまる。チームに必要なのは、馴れ合いで協調することではなく、自立した“プロ”である個人同士が「目的を共有」することなのだ。

  • ■ミスの責任を他人にかぶせずに、すべての原因は自分にあると考える

     エースの多くは、努力していることを自分からことさらにアピールすることがないという。「不言実行」という要素は成功する人に欠かせないものだ。周囲に好印象を与えるだけでなく、自らの努力、そして底力をコントロールできるということだからだ。
     また著者は、指導の際に「仲間とダンスを見せ合い、お互いに感想を言い合う」という課題を出すことがある。ほめるだけの発言は禁止し、良くないところの指摘やアドバイスだけを言わせる。仲間のミスを指摘したならば、自分も同じミスをするわけにはいかない。他者への指摘を言葉にすることで、気づきと責任感が生まれるのだという。
     前に向かって進むエースは、問題が生じても他人のせいにせず、自分が原因だと考える習慣が身についている。誰かを恨んだり責めたりしてもいいことは一つもない。それよりも、すべての原因は自分にあるとして、自分に何が足りないかを考えることが成長につながるのだ。

  • ◎著者プロフィール

    ダンスプロデューサー/指導者。1962年神奈川県生まれ。1980年渡英以降、南米、北米、欧州、アジア、ミクロネシア諸国を訪れオールジャンルのダンスを学ぶ。1993年には日本人で初めてソロダンサーとしてNYアポロ・シアターに出演。1998年、冬季長野五輪閉会式で振付を考案・指揮する。NHK紅白歌合戦では17年以上ステージングを継続。吉本印天然素材、モーニング娘。、AKB48など手がけたアーティストは300組におよぶ。